フリーターの就活完全ガイド！正社員を目指すロードマップを徹底解説

フリーターの就活は、一般的に難易度が高く、入社までの流れや選考を通過するコツを押さえておかなければ、就職を成功させられません。

自分に合った業種・企業を見極め、選考通過率を高めるために、フリーター就活の流れとコツを押さえておきましょう。

本記事では、フリーターが就活する際の流れを詳しく解説します。フリーターが就活を成功させるためのコツを選考ステップごとに分けて解説するので、最後まで読めば正社員に就職できる確率を高められます。

フリーターから正社員へ就職したい方は、ぜひ最後まで読んでください。

フリーター就活の現状

フリーターが就活を始める際は、就職市場におけるフリーターの立ち位置や企業が抱く評価などを理解しておくことが大切です。

なぜなら、フリーターは正社員に比べて、採用担当者の評価が低く、選考通過率が低い傾向にあるからです。

フリーター就活の現状を理解するために、下記のポイントを確認しておきましょう。

フリーターの定義と社会的な立ち位置

「フリーター」とは、一般的に15〜34歳までの若年層で、学校を卒業後に正社員として就職せず、パートやアルバイトなど非正規雇用で働いている人々を指します。

社会的には、「安定しない働き方」「将来への不安」といったイメージがつきまとう一方、「自由な時間を持てる」「さまざまな仕事を経験できる」といったポジティブな意見もあります。

しかし、長期的な視点ではキャリア形成や収入の面で不利になる可能性が高く、特に30代に差し掛かると正社員登用のチャンスが減少する傾向にあります。

日本の雇用制度は、まだまだ新卒一括採用を前提とした正社員文化が根強く、フリーターはその枠外にある存在とみなされやすいので就職難易度が高いです。

フリーターの正社員就職が難しい理由

フリーターが正社員として就職するのが難しい理由には、主に「職歴の空白」「社会的信用の低さ」「スキルや実績の証明が難しい」といった点が挙げられます。

厚生労働省が公表した資料によると、企業がフリーター経験をマイナス評価する理由は、下記のとおりです。

フリーター経験をマイナス評価する理由	割合
根気がなくいつやめるかわからない	71.7%
年齢相応の技能、知識がない	47.5%
職業に対する意識などの教育が必要	44.9%
責任感がない	43.5%
組織になじみにくい	38.1%
人物像がつかみにくい	25.9%
入社時の格付け、配置が難しい	20.0%
その他	1.8%
無回答	0.1%

(引用元ページ：厚生労働省-正社員？フリーター？何が違うの？？)

企業側は、過去の就労経験を重視する傾向が強く、フリーター経験しかない求職者は「能力不足」や「忍耐力不足」「責任力不足」が懸念されます。

また、正社員と比較して責任のある仕事を任される機会が少ないことから、「継続力」「組織適応力」が未知数と判断されがちです。

さらに、年齢が上がるにつれて「なぜ正社員になっていないのか」という疑問が強くなり、納得のいく説明が求められます。

フリーターから正社員に就職した人の割合と傾向

労働政策研究研修機構が公表した資料によると、フリーターから正社員になろうとした人の割合と、実際に就職できた人の割合は下記のとおりです。

性別	男性	女性
正社員になろうとした割合	73.9%	59.3%
正社員になれた割合	60.5%	48.1%

(引用元ページ：独立行政法人 労働政策研究研修機構-大都市の若者の就業行動と意識の展開ー第3回若者のワークスタイル調査)

さらに、フリーター期間別に正社員就職を成功させた者の割合は、下記のとおりです。

(引用元ページ：厚生労働省-正社員？フリーター？何が違うの？？)

フリーター期間が半年以内であれば、72.5%もの確率で正社員へ就職できています。しかし、フリーター期間が3年を超えると正社員への就職率は57.0%まで低下するので、早めの行動が必要です。

特に20代後半までであれば、未経験可の求人や第二新卒枠など受け入れの幅が広く、フリーターから就職できるチャンスも多いです。

また、正社員経験がなくても、アルバイト先でのリーダー経験や接客スキルなどが評価されて採用に至ったケースもあります。

フリーターから正社員になれた人の傾向として、下記のような特徴があります。

自己分析や企業研究を徹底的に行い、計画的に就活を進めた人ほど内定率が高く、就職後の定着率も高いです。

企業がフリーターに抱く印象と評価ポイント

企業がフリーター応募者に対して抱く印象は、決してネガティブなものばかりではありません。

「責任感がないのでは」「職場に長く定着しないのでは」といったネガティブなイメージを持つ企業もあれば、「柔軟性がある」「若さゆえに今後の成長に期待できる」といったポジティブな印象を持つ企業も存在します。

評価のポイントとしては、フリーター期間にどのようなスキルを磨き、どんな姿勢で仕事に取り組んできたのかが重視されます。

厚生労働省が公表した資料によると、企業はフリーター経験のある求職者を、下記のように評価しました。

フリーター経験の評価	割合
フリーター経験であっても、 募集する職種と関連があればプラスに評価する	38.2%
フリーター経験であっても、 フリーターの通算期間が一定期間に とどまっているのであればプラスに評価する	8.4%
フリーター経験であっても、 1つの企業に継続して勤務している期間が 一定回数以上にとどまっているのであればプラスに評価する	25.5%
フリーター経験であっても、 フリーターとしての転職回数が一定回数以上に とどまっているのであればプラスに評価する	39.9%
フリーター経験の内容や期間に関わらず、 マイナスに評価する	4.8%
評価にほとんど影響しない	24.4%
無回答	4.5%

(引用元ページ：厚生労働省-正社員？フリーター？何が違うの？？)

志望する職種に関連する職歴であったり、フリーター期間に転職を繰り返していなかったりすると、スキルや忍耐力・責任感が評価される傾向にあります。

また、将来に対する明確なビジョンや、「なぜ今就職しようと思ったのか」という理由をロジカルに説明できれば就活を有利に進められます。

フリーター就活のよくある悩みと不安

フリーター就活のよくある悩みと不安は、下記のとおりです。

上記の悩みや不安への対処法を理解しておけば、リラックスした状態で就活に挑めます。

就活における不安や悩みを解消するために、それぞれの実情と対処法を確認しておきましょう。

学歴や職歴に自信がない

フリーターの方に多く見られる悩みのひとつが、学歴や職歴に対するコンプレックスです。

「最終学歴が高卒で就職先が限られるのでは」「正社員経験がないから評価されないのでは」といった不安を抱えている方は少なくありません。

しかし、多くの企業は学歴や職歴だけではなく、「ポテンシャル」や「今後の成長性」を重視しています。

実際に、未経験歓迎や学歴不問と記載された求人も多数存在しており、人柄や熱意を重視して人材採用する企業も多いです。

これまでの経験の中で何を学び、今後どのように活かしていくかを明確に伝えれば、フリーターからでも正社員への就職を成功させられます。

面接や履歴書でアピールする内容が思いつかない

フリーターとしての経験しかないと、履歴書に書ける内容が少なく、面接で話すネタも見つからないと感じがちです。

しかし、アピール材料がないのではなく、見えていないだけというケースが多くあります。

例えば、飲食店のアルバイトでリーダーを任された経験や、常連客との信頼関係を築いた経験、繁忙期の業務効率化に貢献した実績などは、立派なエピソードです。

自分がどんな価値を提供していたのかを掘り下げ、成果として可視化できれば、書類選考や面接でも自信を持ってアピールできます。

また「なぜその会社で働きたいのか」「入社後に何をしたいのか」を具体的に話せれば、企業に対する熱意や本気度を伝えられます。自己分析と棚卸しが、アピール力を大きく左右するのです。

年齢がネックになる不安

「20代後半や30代に差しかかると、正社員になれるチャンスは減るのでは？」と不安になる方は少なくありません。

実際、企業によっては年齢制限を設けていたり、若年層を好む傾向があるのも事実です。

しかし、年齢だけですべてが決まるわけではありません。重要なのは「なぜこれまで正社員にならなかったのか」そして「今なぜ就職を目指しているのか」一貫性を持って説明できるかどうかです。

さらに、年齢を重ねている分、社会経験やコミュニケーション能力、責任感などをアピールできれば、採用担当者に高評価を与えられます。

年齢に対する不安を感じた場合、「即戦力としての意識」「自律的に行動できる姿勢」を強調して、若年層に負けない強みをアピールしましょう。

就活の進め方や情報収集の方法がわからない

就職活動の経験がない、またはブランクがあるフリーターの方にとって、何から始めればいいのかわからないという悩みは多いです。

「求人はどこで探す？」「履歴書はどう書けばいい？」「面接対策って何をするの？」など基本的な情報が不足していると、就活のスタートラインにすら立てず挫折してしまいます。

就活の進め方や情報収集の方法がわからない場合は、まず公的機関や民間の就職支援サービスを利用しましょう。

例えば、ハローワークや若者向けのジョブカフェ、フリーター専門の転職エージェントなどでは、就職活動の基本から丁寧に教えてくれます。

また、就活系のWebメディアやYouTubeなどで情報収集するのもおすすめです。

フリーター就活の基本的な流れ

フリーターが就活を始める際は、下記の基本的な流れを把握しておくことが大切です。

基本的な流れを把握しておけば、どのように就活を進めるべきか、具体的なスケジュールや行動するべきアクションが定まります。

①事前準備

就職活動を成功させるためには、いきなり求人に応募するのではなく、まず事前準備を進めましょう。

事前準備では、自己分析を通じて自分の強みややりたいことを整理し、就職する目的や将来のビジョンを明確にします。

さらに、どのような業界・職種に向いているかを判断するために適職診断を受ける、過去のアルバイト経験を棚卸しするなど、アピールポイントを洗い出すことが大切です。

また、スーツ・証明写真・履歴書など就活に必要なアイテムも早めに用意しておきましょう。

準備が整っていれば、自信を持って次のステップに進められ、精神的な不安も軽減されます。

特に初めての就活では、事前準備の丁寧さがその後の結果に大きく影響します。

②求人選定

就職活動において求人選びは、非常に重要なフェーズです。焦って何でも応募してしまうと、興味や適性のない仕事を選んでしまい、早期離職のリスクが高まります。

まずは下記のような希望条件を整理し、「譲れない条件」と「妥協しても良い条件」に分類しましょう。

• 勤務地
• 勤務時間
• 給与
• 職種
• 社風
• 福利厚生
• 企業規模

求人を探す際は、転職サイトやエージェント・ハローワークなど複数の情報源を活用し、できるだけ多くの選択肢に目を通しましょう。

さらに「未経験歓迎」や「教育体制が整っている」企業に注目すると、フリーターからの就活でも選考通過率を高められます。

また、企業の口コミサイトや採用ページも参考にして、職場の雰囲気や社員の声を確認しておくと、入社後のミスマッチを防げます。

③書類作成・応募

書類選考は、就活の中でも第一関門となるフェーズです。書類選考で印象を残せなければ面接にすら進めません。

まず履歴書は、志望動機・自己PR・職務経歴など、すべての項目を空欄なく丁寧に記入することが基本です。字が丁寧か、内容が論理的かも見られています。

職務経歴書では、アルバイト経験であっても「どんな役割を担ったか」「どんな成果を出したか」を数字や具体的なエピソードで書くと説得力が増します。

特にフリーターの方は、経験不足を補うために志望動機の一貫性と熱意が問われるので、「なぜ今この業界・企業に挑戦するのか」を明確に伝えることが大切です。

また、転職エージェントの添削サービスを活用すると、採用担当者の視点からのフィードバックが得られるため、通過率が高まります。

就活において、応募書類は自分を売り込む名刺となるので、書類作成・応募のフェーズは慎重に進めましょう。

④書類選考

企業はまず応募者の書類をもとに、採用面接へ進めるかを判断します。書類選考の段階では、応募書類の完成度だけでなく、企業側の採用方針やタイミングにも選考結果が左右されます。

特にフリーターの場合は、正社員経験がない分、「どれだけ働く意欲があるか」「自社にマッチしているか」といった姿勢が問われます。

採用担当者は、短時間で多数の書類を見るため、読みやすさや構成の良さも重要です。改行や強調・箇条書きなどを活用して、要点が伝わるレイアウトを意識しましょう。

書類選考で不採用になった場合も、落ち込まずに改善点を見つける姿勢が大切です。添削サービスやエージェントのアドバイスを受けて、次に活かすことで合格率を上げましょう。

⑤面接

面接は就職活動において、もっとも重要なプロセスのひとつです。面接では、企業側が応募者の人柄や価値観・コミュニケーション力・職務適性などを見極めます。

フリーターの場合、「なぜ正社員を目指すのか」「なぜ今就職するのか」などの質問をされることが多く、ブランクやアルバイト経験の理由も問われやすいため、事前に回答を準備しておきましょう。

また、企業研究や職種理解も十分に行い、自分の志望動機や熱意が明確に伝わるようにしましょう。

さらに、話す内容だけでなく、身だしなみや姿勢、言葉遣いなどのマナー面も評価対象です。模擬面接を繰り返せば、本番での緊張を和らげて、選考通過率を高められます。

⑥内定通知

面接に合格すると、企業から内定の連絡が届きます。内定の通知は電話やメールで来ることが多く、正式な内定通知書（オファーレター）が郵送またはPDFで送付されます。

フリーターの就活においては、正社員の内定が大きな自信につながる反面、「本当にこの会社でいいのか？」と迷うこともあるでしょう。

そのため、通知を受け取ったらすぐに返答するのではなく、労働条件・勤務時間・福利厚生・仕事内容などを丁寧に確認してください。不明点があれば、遠慮せず採用担当者に質問しましょう。

また、複数社から内定をもらった場合は、自分の希望や将来像にもっともマッチする企業を選ぶ必要があります。

内定承諾後の辞退は避けるべきですが、やむを得ない場合は誠意をもって対応することが社会人としての基本です。

⑦入社

入社は就活のゴールではなく、社会人としての新たなスタート地点です。

初出勤日には企業から指定された服装で出社し、指示された書類や持ち物を忘れずに準備しましょう。

入社後は研修やOJTを通じて業務を覚える期間が設けられることが多く、最初の1〜3ヶ月は学ぶ姿勢が何より重要です。

フリーターから正社員になる場合、アルバイトとの違いに戸惑うことも多く、意欲を持って研修に取り組む必要があります。

まずは基本的なビジネスマナーをしっかり身につけ、周囲の人間関係を良好に保つようコミュニケーションを大切にしましょう。

わからないことは素直に質問し、感謝の気持ちを忘れないことが信頼を築く第一歩です。フリーターからのスタートでも、努力次第で信頼される社会人へと成長できます。

フリーターが就活を始める前にやるべき準備

フリーター就職では、事前準備が必要不可欠です。フリーターが就活を始める前に、下記の準備を進めましょう。

自己分析で「やりたいこと」「できること」を整理する

就活のスタートは、自己分析から始めるのが基本です。自己分析とは、自分に関する下記のような項目を客観的に見つめ直し、「やりたいこと」と「できること」を明確にする作業です。

• 性格
• 価値観
• 興味
• 得意分野
• 経験

フリーターの場合、アルバイト経験を振り返ることで、自分がどのような仕事にやりがいを感じたか、どのような環境で力を発揮しやすかったかを洗い出しましょう。

また、過去の成功体験や失敗体験から、自分の行動パターンやモチベーションのもとを見極めてください。

自己分析で「やりたいこと」と「できること」を整理すれば、自分に合った職種や業界を見極めて、就活の方向性も定められます。

紙やExcelでリスト化したり、無料の自己分析ツールを活用したりすると整理しやすいです。

就職の目的を明確にする（収入・安定・キャリアなど）

フリーターから正社員を目指す際には、まず「なぜ就職したいのか」という目的を明確にしましょう。

単に「周りが就職しているから」「親に言われたから」では、就活中のモチベーションを維持しづらく、志望動機にも説得力が出ません。

例えば、「収入を安定させて将来設計を立てたい」「キャリアを積んで自己実現したい」「社会的信用を得たい」など、個人的な動機でも問題ないので、志望動機は自分の言葉で説明できるよう準備しておきましょう。

目的が明確になると、求人選びの軸が定まり、応募企業の絞り込めます。加えて、面接でも自分の目標や働く意義を伝えられるため、採用担当者に熱意をアピールできます。

就活スケジュールを立てる

フリーターの就活では、自由な時間がある分、自己管理が欠かせません。まずは、就職したい時期から逆算して、就活のスケジュールを立てましょう。

就活にかかる期間は一般的に2〜3カ月が目安ですが、業界や職種によっては長期戦になる可能性があります。

フリーター就活の基本的な流れを理解した上で、各ステップの目標と期限を設定しましましょう。

日単位・週単位でToDoリストを作成し、定期的に進捗を確認することで、就活を長期化させず効率的に進められます。

また、アルバイトと並行して就活する場合は、面接日と勤務日が重ならないよう、余裕を持ったスケジューリングが必要です。就活は計画的に動くことで、無駄なく、精神的にも安定して取り組めます。

フリーターならではの強みを洗い出す

フリーターという立場をネガティブに捉えるのではなく、これまでの経験から強みを見出すことが大切です。

例えば、飲食や接客業のアルバイト経験があれば、コミュニケーション力や顧客対応力を強みとしてアピールできます。

また、長期間同じアルバイトを続けていた場合には、継続力や責任感をアピールできます。複数のアルバイトを掛け持ちしていた方であれば、時間管理能力や柔軟性といった点も評価される強みです。

フリーターの経験は決して無価値ではなく、働きながら培った「社会経験」として評価する企業も増えています。

そのため、自分のアルバイト経験を棚卸しし、どのようなスキルや価値観を身につけたのかを具体的に言語化しておきましょう。エピソードとセットで伝えられるように準備すれば、面接での説得力も増します。

スーツやカバンなど就活アイテムを用意する

就活を始めるにあたって、まず必要なのが「見た目の準備」です。企業訪問や面接に備え、ビジネスシーンにふさわしい下記のアイテムは、早めに揃えておきましょう。

• スーツ
• シャツ
• ネクタイ
• 靴
• カバン

フリーターの中には、普段スーツを着る機会がない人も多いため、「何を揃えればいいのかわからない」方もいるでしょう。

中途採用枠で正社員を狙うなら、黒や紺のシンプルなビジネススーツに白いワイシャツ、黒のビジネスバッグとシンプルな革靴を用意しましょう。

また、身だしなみも重要な要素ですので、髪型や爪・ヒゲなどの清潔感にも気を配る必要があります。

見た目は、第一印象を大きく左右する要素なので、適切な服装で臨むだけでも評価が変わります。

必要であれば、スーツ専門店のスタッフに相談したり、予算が限られている場合はレンタルサービスを活用したりと、面接への備えを準備しておきましょう。

複数の転職エージェントに登録する

就活を効率よく進めるためには、転職エージェントの活用が有効です。特にフリーターから正社員を目指す場合、自己流で進めるよりも専門家のサポートを受けた方が、内定への道のりが格段に近づきます。

転職エージェントは、求人紹介だけでなく、自己分析のアドバイス、履歴書・職務経歴書の添削、面接対策、企業との連絡代行など、幅広く支援してくれます。

また、転職エージェントは無料で利用できるので、1社だけでなく2〜3社に登録しておきましょう。

複数の転職エージェントに登録しておけば、求人の選択肢も増え、自分に合った担当者と出会える確率も高まります。エージェントごとに得意な業界や支援方針が異なるため、比較しながら活用しましょう。

フリーター向けのエージェントや、若年層に特化したサービスを選べば、自分の状況にマッチした支援を受けられます。積極的にエージェントを活用し、自力だけでは難しい就職活動を効率化しましょう。

フリーター就活で志望先を決めるコツ

事前準備を終えた後は、志望する業界・企業を絞り込む必要があります。下記の志望先を決める際のコツを押さえて、自分に合ったキャリアパスを見極めましょう。

業界・企業研究を徹底する

フリーターが就活を成功させる上で、業界・企業研究は避けて通れません。自分に合った企業を選ぶには、まず「どのような業界で、どの企業を志望するか」を見極める必要があります。

フリーターから志望できる業界は、IT・製造・流通・介護・サービスなど多種多様ですが、それぞれ働き方や求められるスキル、将来性が異なります。

業界・企業研究のために、下記のチャネルで情報収集しましょう。

• 企業の公式サイト
• 就職情報サイト
• 業界ニュースサイト
• SNS
• 企業口コミサイト

また、業界研究を通じて「どの分野なら自分の経験や関心を活かせるか」を見つけることが大切です。

企業研究では、事業内容や理念・働き方・福利厚生・社員の声などを確認して「この企業で働きたい」と思える応募先を探してください。

フリーターとして働いていた期間に接点があった業界や職種があれば、親和性のある志望動機につなげられます。

自己分析で適性を見極める

自己分析は、自分の適性や価値観を明確にする大切な作業です。フリーターとしてさまざまな仕事を経験から、自分が「何にやりがいを感じるのか」「どんな職場環境が合うのか」などを言語化しましょう。

例えば、接客業での経験が長い人は「人と関わることが得意」である一方、細かい事務作業よりは動きのある仕事の方が向いている可能性が高いです。

自己分析を進める際には、過去の経験を振り返り「何を頑張ったか」「何がうまくいったか」「何が苦手だったか」などを書き出しましょう。

自己分析により、自分の強みや志向性、希望する働き方が浮き彫りになれば、志望先選びでミスマッチを防げます。

さらに、自己分析で得られた情報は、志望動機や自己PRにも活用できます。転職エージェントやキャリアカウンセラーのサポートを受けながら自己分析すると、より客観的に自分を見つめ直せるのでおすすめです。

具体的なキャリアマップを描く

就職活動を成功させるには、短期的な目標だけでなく、中長期的なキャリアビジョンを描きましょう。

フリーターから正社員を目指すとき、「とにかくどこかに就職できればいい」と短絡的に志望先を決めるのではなく、働き始めてからの方向性を見据えることが大切です。

キャリアマップとは、自分が将来どうなりたいか、そのためにどのような経験やスキルを積んでいくかを図式化したものです。

例えば、「まずは営業職で経験を積み、3年以内にリーダーを目指す」「将来は企画職にキャリアチェンジしたいので、マーケティングスキルを身につける」など、目標を設定すれば志望する業界や職種を選定する軸ができます。

面接でも「将来的にこうなりたいから御社でこのポジションに応募しました」と説明できると、企業側からの評価も高まります。曖昧なビジョンではなく、行動計画をともなったキャリアマップを描くことが、就活成功のカギです。

実際に働く従業員の口コミや評判を確認する

求人票や会社の公式ホームページだけでは、企業の実態までは見えにくいです。

そのため、実際にその会社で働いている、あるいは過去に働いていた従業員の口コミや評判を確認しましょう。

特に、下記の情報は実際に働いた経験のある労働者でなければ知らないものばかりで、入社後のギャップを減らすためにも事前にリサーチしておきましょう。

• 残業の実態
• 人間関係
• 職場の雰囲気
• 昇給・昇進の仕組み
• 有給休暇や福利厚生の使いやすさ
• 定着率
• 組織の年齢層

口コミ情報は、転職会議・OpenWork・ライトハウスなどの企業口コミサイトで閲覧できます。

SNSで「企業名＋評判」「会社名＋働いてみた」などと検索すれば、元社員の体験談や現場の雰囲気をリサーチできます。

ただし、従業員の口コミや評判を確認する際は、すべての情報を鵜呑みにするのではなく、複数の声を参考にすることが大切です。

未経験歓迎や中途採用率が高い企業を探す

フリーターから正社員を目指すなら、「未経験歓迎」や「中途採用を積極的に行っている企業」を中心に求人を探しましょう。

これらの企業は、経験よりも意欲やポテンシャルを重視する傾向があり、フリーター歴が長い人や社会人経験が少ない人でも採用されやすい特徴があります。

また、中途採用比率が高い企業は、新卒一括採用に依存していないため、多様な経歴の人材を受け入れる組織風土を構築されています。

求人票には「未経験OK」「学歴不問」「第二新卒歓迎」などの表記があるため、キーワードで絞り込むと希望する求人を見つけやすいです。

さらに、エージェントを活用すれば、フリーターでも比較的選考を通過しやすい企業を効率的に紹介してもらえます。職歴に自信がないからといって諦める必要はなく、チャンスがある企業を選び、自分の強みを活かして挑戦しましょう。

フリーター就活で書類選考通過率を高めるコツ

フリーター就活を成功させるには、書類選考通過率を上げる必要があります。どれだけ面接で優れた回答や人柄をアピールできる人材でも、書類選考で落とされると面接まで進められません。

書類選考通過率を高めるために、下記のコツを実践してください。

資格やスキルをアピールする

書類選考を通過するには、他の応募者との差別化が必要です。フリーターの方が取り組みやすい対策が、資格やスキルを取得して自分の市場価値を上げることです。

特に下記のような汎用性が高い資格は、多くの企業で評価されやすく、即戦力として見られやすい傾向にあります。

• MOS（マイクロソフト オフィス スペシャリスト）
• 日商簿記
• TOEIC

また、職種に応じたスキルや資格を応募書類に記載できれば、職務への適性と自分が保有するスキルをアピールできます。

スキルや資格を履歴書に記載する際は、単に資格名を書くのではなく「どのような場面で活かせるのか」「取得後どんな業務に役立てたいか」を簡潔に記しましょう。

フリーター経験を強みとしてアピールする

フリーターの期間はマイナスに捉えられがちですが、応募書類では過去の経験を強みとしてアピールしましょう。

例えば、飲食店でのアルバイト経験がある場合、接客対応やクレーム処理、後輩指導などを通して培った「柔軟な対応力」や「責任感」は、どの職場でも役立つ資質です。

大切なのは、フリーター経験から何を学び、どのように成長したかを明確に伝えることです。

応募書類には「○○というアルバイトを○年間続け、常に売上目標を意識して業務改善を提案する姿勢を持って取り組みました」など、成果や姿勢が伝わる具体例を盛り込みましょう。

また、複数の職種を経験している場合は、「さまざまな現場での対応力」「幅広い人間関係の構築力」などをアピールできます。フリーター経験を非正規の空白期間と捉えずに、「自分らしさを伝える実績」として自信を持って書類に記載しましょう。

経験した業務はすべて書き出す

フリーター歴が長いと、どの経験をアピールすればよいか悩むこともあるでしょう。

しかし、企業側は応募者の「職務経験」からポテンシャルや適性を判断しています。そのため、これまでに関わってきた業務内容をすべて洗い出し、書類に盛り込みましょう。

例えば、販売業務の中でも下記のように業務内容を細分化すれば、幅広い業務に対応できる柔軟性や実行力をアピールできます。

• 在庫管理
• レジ業務
• 接客対応
• 新人教育
• POP作成

これらの経験は、正社員と同様の業務であることも多く、企業によっては高く評価されます。

また、応募する職種と近い経験があれば、それを優先的に記載すると説得力が高まります。

応募書類を見た採用担当者が、どの業務経験・スキルに興味を示すかわからないので、フリーター時代に経験した業務内容はすべて書き出しましょう。

独自性のある志望動機にする

採用担当者が書類を読むとき、特に重視するのが「志望動機」です。

志望動機が、他の応募者と同じような内容だと、印象に残らず埋もれてしまう可能性があります。

フリーターから正社員を目指す場合は、独自性のある志望動機で採用担当者の印象に残る応募書類を作成しましょう。

「安定した仕事に就きたいから」「将来が不安だから」といった漠然とした動機ではなく、「○○でのアルバイト経験を通して△△の業界に興味を持ち、□□という理念に共感した」など、自身の経験と志望先を結びつけると独自性が生まれます。

また、応募企業のサービス・理念・社風について調べた上で、「なぜこの企業でなければならないのか」を盛り込むと、志望の本気度が伝わります。

独自性のある志望動機は、書類通過率を高めるだけでなく、面接でもスムーズに話が進むきっかけをつくれるので大切です。

エージェントに応募書類を添削してもらう

書類選考を突破するには、第三者の目によるチェックが大切です。フリーター歴が長く、応募書類の書き方に自信がない場合は、転職エージェントの支援を受けましょう。

エージェントは数多くの応募書類を見てきたプロであり、企業側がどのような表現や内容を好むかを熟知しています。

履歴書や職務経歴書を添削してもらえば、読みやすさや説得力を高められ、誤字脱字の防止や表現の洗練も期待できます。

また、応募企業ごとに書類をカスタマイズする際のアドバイスも得られ、自分では見えない強みを引き出してもらえるのも大きなメリットです。

フリーター就活で面接を通過するための対策

書類選考を通過した後は、面接を通過することで内定を獲得できます。一般的に、中途採用の面接は一時面接の後に、二次面接や最終面接が用意されており、計2～3回ほどの面接を通過しなければなりません。

正社員から転職する応募者より、有利に選考を進めるためにも、下記の面接を通過するための対策を実施しましょう。

面接でよくある質問に対する回答を用意する

面接ではある程度パターン化された質問が多く、事前に回答を準備しておくことで安心して臨めます。

フリーターからの就職活動では、下記のような質問をされるケースが多いです。

• なぜ正社員として働きたいのか
• なぜフリーターを続けていたのか
• 自分の長所・短所は何か
• フリーター期間にどのようなアルバイトをしていたのか
• フリーター期間に何ができたのか、そこで学んだことは何か
• フリーター期間の経験を応募先の仕事でどのように活かせるか
• フリーター期間での成功体験と失敗談

これらの質問に対して曖昧な返答をすると、採用担当者に「志望度が低い」「目的意識がない」と受け取られやすいです。

そのため、上記の質問に、自分の言葉で理由と背景を具体的に説明できるよう準備しておきましょう。

また、過去のアルバイト経験や困難をどう乗り越えたかなど、行動と成果に基づいた「STAR法」を活用すると説得力が増します。

STAR法は、面接で自分の経験を論理的に伝えるためのフレームワークで、下記の4要素を順番に説明することで、説得力のある回答ができます。

1. Situation（状況）
2. Task（課題）
3. Action（行動）
4. Result（結果）

よくある質問は書き出して、模擬面接などで声に出して練習しておきましょう。

フリーターになった理由をポジティブに伝える

フリーター歴が長いと、面接官からその理由を問われる可能性が高いです。

フリーターになった理由を「就職できなかった」「なんとなく働いていた」などネガティブな理由で伝えると、マイナス評価につながります。

事実であっても、伝え方を工夫し、ポジティブな印象に変えることが大切です。

例えば「学費を自分で賄うためにフリーターとして働いていた」「社会に出る前に、さまざまな仕事を経験したいという思いから選んだ」など、目的があっての選択だった旨をアピールしましょう。

また、フリーターとして働いた経験が自己成長につながっていることや、今回の就活を通じて将来への目標が明確になったと伝えれば、採用担当者にポジティブな印象を与えられます。

志望した理由に独自性を持たせる

面接において、志望動機が他の候補者と似通ってしまうと、「本当にうちの会社でなくてもいいのでは」とネガティブな印象を持たれる可能性があります。

応募書類作成のときと同じく、面接で志望動機を伝える際は独自性を持たせましょう。独自性のある志望動機とは、自分の経験や価値観に基づいた、応募先企業ならではの動機です。

例えば「御社の○○という商品を実際に使い、魅力を実感したから」「アルバイト先で扱っていた製品が御社のもので、品質や対応力に感動した」といった実体験を盛り込むと説得力が高まります。

企業研究を丁寧に行い、他社との違いや共感できる理念、サービスなどを自分の経験と絡めて語ることで、独自性を伝えられます。

逆質問で熱意をアピールする

面接の終盤に「何か質問はありますか？」と聞かれる「逆質問」は、自分の関心や熱意をアピールできる絶好のチャンスです。

逆質問で「特にありません」と答えるのは非常にもったいなく、準備不足と見なされる可能性があります。

逆質問では、企業に対して積極的に知ろうとする姿勢や、働く意欲を示す質問を心がけましょう。具体的には、下記のような逆質問が効果的です。

• 新入社員が最初に任される業務はどのようなものですか？
• 御社で活躍する社員に共通する特長はありますか？
• 同じようにフリーターから管理職に昇進した事例はありますか？
• 入社後に気をつけるべきポイントは何ですか？

上記のように、入社後を見据えた前向きな質問をすれば、熱意や意欲をアピールできます。

また、企業研究の中で気になった点を質問にすれば、情報収集力や理解力も伝わります。

反対に、給与や残業など待遇面ばかりを聞くと、印象が悪くなる可能性があるため注意しましょう。

服装や立ち振る舞いなど面接マナーを身に着ける

面接では、第一印象が合否を大きく左右します。そのため、服装や立ち居振る舞いなど基本的なビジネスマナーを身に着けておきましょう。

正社員としての面接経験がない場合でも、今から身に付ければ問題ありません。服装はスーツを着用し、髪型や靴・鞄などにも清潔感を意識して、身だしなみをチェックしましょう。

面接会場では、挨拶・お辞儀・座り方・話し方・アンボタンマナーなどにも気を配る必要があります。

ドアのノックや入室のタイミング、椅子に座るときの所作など、基本的なビジネスマナーはYouTubeや就活マニュアルで簡単に学べます。

面接官に「社会人としての基本ができている」と評価されるので、基本的な面接マナーは確実に押さえておきましょう。

エージェントとの模擬面接で練習する

本番の面接に自信がない人は、転職エージェントの模擬面接を活用しましょう。

模擬面接では、実際の面接官さながらの質問を受けながら、回答の内容や話し方をフィードバックしてもらえます。

面接に苦手意識を持っている方でも、練習を重ねることで自信を持って本番に挑めます。

また、自分では気づきにくい口癖や姿勢のクセ、回答の不明瞭さなども客観的に指摘してもらえるため、改善点を明確化できます。

模擬面接を通じて、どの質問に弱いのか、どのように言い換えれば印象が良くなるのかを学びましょう。

複数の企業で面接を経験する

面接は、経験すればするほど上達します。書類選考を通過した企業すべてで面接を受ければ、面接での効果的な受け答えを身につけられます。

面接に慣れていない方でも、模擬練習だけでなく実際の企業面接を経験することで、本命の応募先でリラックスした状態で面接に臨めるのです。

面接ごとに自己紹介のブラッシュアップができたり、質問への回答に深みが出たりするなど、回数を重ねるごとに質が上がっていきます。

第一志望の企業をいきなり受けるよりも、まずは志望度のやや低い企業で練習してから臨みましょう。

経験を積むことが自信と成果につながるため、チャンスがあれば積極的に面接を受けてください。

フリーター就活で後悔しないための内定後の行動

面接を通過して内定通知を受けても、安心してはいけません。就活のゴールは内定ではなく、新しい職場に入社してキャリアを築くことです。

フリーター就活で後悔しないために、内定後は下記の行動をしましょう。

焦らずに入社日を決める

内定をもらったあと、早く正社員として働きたい気持ちは理解できますが、焦って入社日を即決するのは避けるべきです。

採用企業はなるべく早い入社を求めることが多いものの、自分の状況を無視して入社日を決めると、引継ぎや準備が不十分になるリスクがあります。

現職の引継ぎ期間や、就職に必要な引越し、生活環境の整備などを考慮して、自分が無理なくスタートできるスケジュールを確保しましょう。

また、内定通知をもらった際には、企業側と率直に相談し、事情を丁寧に説明することで、入社日を調整してもらえます。

現職をきれいに辞める

正社員として新しいスタートを切る前に、現在の職場やアルバイト先を円満に退職しましょう。

短期での勤務だった場合でも、社会人としての信頼を守るために、誠意を持った退職手続きを心がけてください。

退職する際は、最低でも2週間〜1か月前には報告するのがマナーであり、急な退職はトラブルを引き起こします。後任への引継ぎやシフト調整など、周囲に負担をかけない配慮が必要です。

また、感謝の気持ちを伝えることも忘れずに、現職の仲間に「お世話になりました」と一言添えるだけで、円満退職につながります。

フリーターから正社員へという転換点において、最後まできれいな姿勢を貫きましょう。

入社後は早めに職場に馴染む

新しい職場に、できるだけ早く環境に馴染めば、その後の人間関係や仕事のパフォーマンスを良好にできます。

フリーターから正社員になった場合、社内のルールや雰囲気に戸惑う可能性もありますが、自ら積極的に行動して信頼関係を築きましょう。

まずは挨拶をしっかり行い、明るく前向きな姿勢を見せることが基本です。次に、わからないことがあればすぐに質問し、仕事に対して真剣な姿勢を示してください。

最初は成果よりも「取り組み方」が評価される場面が多いため、コミュニケーションと積極性を意識しましょう。

ランチや飲み会などの機会があれば、できる範囲で参加することで、職場の人間関係を構築しやすいです。新しい職場で良好な人間関係を構築すれば、モチベーションを高く維持し、長く働ける環境を手に入れられます。

入社後に無理はしない

正社員としての新生活が始まると、「期待に応えたい」「早く一人前になりたい」と意気込む気持ちは強くなるものです。

しかし、入社直後に無理をしてしまうと、心身ともに負担がかかり、長期的なパフォーマンスに悪影響を及ぼす可能性があります。

慣れない環境や業務内容に戸惑うことは当然なので、最初から完璧を目指す必要はありません。

むしろ、わからないことを素直に聞き、少しずつできる範囲を広げていく姿勢が、職場では好印象を与えます。

無理をして体調を崩したり、精神的に追い込まれたりしないように、自分のペースを大切にしながら仕事に取り組みましょう。

早期離職には注意する

せっかく正社員として内定を得て入社したのに、短期間で辞めてしまうと職歴に傷がつき、次の就職活動が不利になります。

早期離職を防ぐためには、職場が自分に合わないと感じる場合でも、3カ月〜半年は働いてみる覚悟が必要です。

入社直後はどの職場でも不安やストレスを感じやすいため、「最初の印象だけで判断しない」よう注意してください。

どうしても合わないと感じた場合も、感情的に辞めるのではなく、冷静に職場の状況を分析し、改善できる点がないか検討しましょう。

できるだけ早期離職を避け、自分のキャリアを丁寧に積み上げることが、将来の選択肢を広げます。

フリーターの就活で使える支援サービス

フリーターの就活を成功させるためには、自分一人で進めずに下記の支援サービスを活用しましょう。

上記の支援サービスを活用すれば、自分一人では気づけない自身の強みや弱み、自分に合ったキャリアプランを見つけられます。

ハローワーク

ハローワークは、厚生労働省が運営する公共職業安定所で、誰でも無料で利用できる就職支援サービスです。

フリーターの就職活動においても、地域ごとに多様な求人を扱っており、職歴に自信がない人や未経験から正社員を目指す方にとって心強い存在です。

ハローワークは、求人紹介だけでなく職業相談・応募書類の添削・面接対策まで、幅広いサポートが受けられます。

また「若者サポートコーナー」や「就職氷河期世代支援窓口」など、年代や状況に応じた専門窓口が設置されている地域もあり、よりパーソナライズされた支援が期待できます。

さらに、職業訓練校の紹介や、スキルアップ講座などの案内も行っているため、就活前のスキル不足に悩む人にとっても有益なサポートが受けられます。フリーターが就活する際は、まず最寄りのハローワークに行き、受付で求職申込を行いましょう。

若者向けの就職支援サービス

若年層に特化した就職支援サービスは、フリーターから正社員を目指す若者にとって非常に有益です。

代表的なサービスには「ジョブカフェ」「わかものハローワーク」などがあり、就活に不安を感じている人に向けて、個別相談やセミナー・グループワークなど多角的な支援を提供しています。

ジョブカフェは都道府県が設置・運営しており、キャリアカウンセラーとの面談や自己分析支援・模擬面接など実践的なプログラムが充実できます。

利用者の多くは20代〜30代前半の就活初心者で、同世代が多いため安心して相談できる点も魅力です。

さらに、地元企業と連携した就職マッチングイベントなども定期的に開催されており、直接企業と交流できる機会があるのも大きなメリットです。

就活に自信がない人ほど、このような若者向けサービスを活用すれば、自己理解や方向性を明確にできます。

フリーター向けの転職エージェント

フリーターから正社員を目指す方に特化した転職エージェントも多数存在し、個別のサポートで就職成功率を高めてくれます。

フリーター向けの転職エージェントは、専任のキャリアアドバイザーがつき、自己分析・履歴書や職務経歴書の添削・面接対策までトータルで支援してくれるので安心です。

さらに、企業とのパイプも強く、書類選考なしで面接に進めるケースもあるため、自信のない人でも安心して選考を進められます。

また、フリーターの経歴をマイナスではなく「これからの活躍が期待できる人材」として前向きに企業にアピールしてくれます。

転職支援サイト

転職支援サイトも、フリーターが情報収集や求人応募を行う上で非常に便利なツールです。

「リクナビNEXT」「doda」「マイナビ転職」など、大手の転職サイトは求人の種類が豊富で、未経験OKや正社員登用制度ありなど、フリーター向けの条件がついた案件も多数掲載されています。

転職サイトでは、求人情報の検索・応募だけでなく、適職診断・履歴書テンプレート・面接ノウハウ記事など、就活に役立つコンテンツが充実しています。

また、会員登録するとスカウト機能が利用でき、企業側から直接オファーが届くケースもあるのです。

転職支援サイトは手軽に始められる反面、自分から積極的に動かないと情報に埋もれてしまうため、目的意識を持って利用しましょう。

フリーターが就活を成功させるポイント

フリーターが就活を成功させるために、下記のポイントを押さえておきましょう。

現職を続けながら就活する

フリーターとして働きながら就活すれば、収入を維持しつつ精神的な安定も保てるため、焦らずに就活を進められます。

生活費や家賃などの支出を自分で賄っている場合、無収入期間をできるだけ避けることは重要です。また、就職活動中も働いていることで、「ブランクがない」という点が企業からの評価につながります。

現職を続けながら就活する際は、下記の工夫を実践しましょう。

• 勤務先に迷惑をかけないよう事前に就活期間を伝える
• 週に1〜2日は就活用に確保する
• 半休や有休制度をうまく活用する

就活期間は3カ月を目安にする

フリーターの就活において、ダラダラと長引かせず「3カ月」を目安に取り組むことが成功のコツです。

就活が長期化すると、モチベーションの低下や経済的な不安が生じやすくなり、焦りから妥協した就職を選んでしまうリスクも高まります。

3カ月という期限を設定することで、集中力を保ちながら効率的に活動を進められるので、入社後のミスマッチを防げます。

また、企業側も比較的短期間での入社を望むケースが多いため、スピーディーに動く姿勢は評価につながりやすいです。

就活初期に自己分析と業界研究を1〜2週間で終わらせ、その後は並行して求人探しと応募を行うなど、タスクを時系列で分けて管理しましょう。

万が一、3カ月で内定が出なかった場合は、活動の振り返りを行い、戦略を見直してください。

条件に優先順位をつける

フリーターから正社員を目指す就活では、「条件に優先順位をつける」ことが大切です。具体的には、下記のような就職先を決める条件を洗い出して、優先順位をつけましょう。

• 給与
• 勤務地
• 勤務時間
• 仕事内容
• 福利厚生
• 社風
• 企業規模
• 昇給の可能性
• 定着率

応募先に求める条件は人それぞれですが、すべてを完璧に満たす職場は非常に稀です。そのため、譲れない条件と妥協できる条件を明確にすれば、スムーズに応募先を選べます。

軸がブレないようにするためにも「最低限ここは満たしてほしい」と思う条件を明確にし、それを基準に求人を絞り込みましょう。

優先順位を明確にすることで、内定後の後悔や早期離職を防げます。

資格取得で市場価値を高める

フリーターが就活で他の求職者と差別化を図るためには、資格取得によって市場価値を高める方法が効果的です。

未経験からの就職を目指す場合、資格は「学ぶ意欲」や「基礎知識の証明」として評価され、実務経験の不足を補えます。

事務職を目指すなら「MOS」や「日商簿記」、営業職なら「ファイナンシャルプランナー（FP）」、IT業界なら「基本情報技術者試験」など、職種に関連する資格取得を目指すのが理想的です。

また、資格取得のプロセス自体が自己PRの材料となり、「限られた時間でコツコツ努力し、合格を勝ち取った」エピソードは採用担当者に好印象を与えられます。

資格は目に見える成果として信頼性が高く、応募書類のアピールポイントにもなるため、積極的に取得しましょう。

未経験職種など視野を広げる

フリーターから正社員を目指す際は、「自分には無理かも」と諦めず、未経験職種にも積極的に視野を広げることが就活成功のコツです。

経験者採用だけでなく、ポテンシャル採用や人物重視での選考を行う企業は多く存在します。

人手不足の業界では、未経験でも丁寧に育成する制度が整っており、フリーターでもチャンスは十分にあります。

自分が「できること」「やってみたいこと」の両面から未経験職種を検討し、情報収集を行いましょう。

また、異業種への挑戦は将来のキャリアの幅を広げられるため、フリーターから新たな業界に飛び込むのも一つの手です。

焦って就職先を決めない

フリーターから正社員を目指す際、「早く安定した仕事に就きたい」という焦りから、十分な検討をせずに就職先を決めるケースがあります。

しかし、焦って決めた職場が自分に合っていないと、入社後にミスマッチを感じて早期離職につながるリスクがあります。

就職活動においては「とりあえず内定をもらえればいい」と、スピードを重視するのではなく、企業の業務内容や社風、自分の価値観とマッチしているかをじっくり見極めましょう。

企業研究や口コミチェック、面接時の逆質問などを通じて、情報収集を徹底してください。また、応募から内定までは通常でも1〜2週間、長ければ1カ月以上かかるため、焦らずに就活に臨む姿勢が必要です。

入社しやすい時期に就活する

就職活動を始める時期によって、内定を得やすいタイミングとそうでないタイミングが存在します。

フリーターが正社員を目指す場合、採用ニーズが高まる「入社しやすい時期」を狙って就活を始めましょう。採用ニーズが高まる時期は、下記のとおりです。

採用ニーズが高まる時期	おすすめの就活時期
4月入社前	2～3月
10月入社前	9～11月
夏のボーナス支給後	6～7月

企業の年度替わりや上期から下期への移り変わり時期に、採用活動が活発になる傾向があります。

また、夏のボーナス受給後に現職を離職して、次の職場へ移る求職者も増えるため、8月入社の枠を設ける企業も多いです。

反対に、12～1月・5月・8月は採用活動が停滞しやすい時期なので、就活を始めても求人が限られています。

求人情報の動向を常にチェックし、希望する業界や職種の採用スケジュールに合わせて就活をスタートさせることが、スムーズな内定獲得へとつながります。

フリーター期間が短いうちに就活する

フリーターとしての期間が短いうちに就活を始めれば、採用担当者に与える印象が良くなる傾向にあります。

長期にわたってフリーターを続けていると、「仕事に対する意欲が低いのでは」「すぐに辞めるのではないか」とネガティブな印象を持たれがちです。

反対に、フリーター期間が1年未満など比較的短い場合、「就職への意欲がある」と評価されます。

また、自分自身の生活習慣や就業意識がフリーターとしてのリズムに慣れすぎる前に、社会人としての感覚を取り戻す意味でも、早期の就職活動は効果的です。

時間が経てば経つほど、空白期間の説明にも説得力が必要となり、選考で不利になるリスクが高まります。フリーターとしての生活に慣れきってしまう前に、早めの行動を心がけましょう。

フリーター就活におすすめの転職エージェント3選

フリーター就活におすすめの転職エージェントは、下記の3社です。

＼まずは2社以上登録しよう！／ フリーター就活におすすめの 転職エージェント3選
サービス名	おすすめな人	サービス特徴	詳細
①ハタラクティブ	未経験 フリーター	最短2週間で内定！	詳細
②アーシャル デザイン	ポテンシャル 重視	継続力を重視した 求人が豊富！	詳細
③doda	求人数重視	顧客満足度 No.1！	詳細

フリーター就活におすすめの転職エージェント①ハタラクティブ：未経験やスキルなしの若年層に特化したエージェント

ハタラクティブのおすすめポイント⑴未経験から正社員を目指せる特化型エージェント！

ハタラクティブは、未経験や自分の経歴に自信がない若年層に特化した転職支援サービスです。

扱っている求人の多くが「未経験OK」「人柄重視」のため、社会人経験が浅い方やフリーター・第二新卒の方でも、正社員就職を目指しやすいです。

社会人経験が乏しいフリーターや職歴にブランクがある方向けの求人を多く揃えており、自己分析から志望先選び・応募書類の添削・面接対策まで一貫してサポートしてもらえます。

ハタラクティブは、学歴や職歴に関係なく、若年層向けの求人を幅広く取り扱っているため、フリーターから新たなキャリアを築きたい方におすすめです。

ハタラクティブのおすすめポイント⑵マンツーマンの手厚いサポート体制！

ハタラクティブは、求職者一人ひとりに専任のキャリアアドバイザーがつき、マンツーマンで転職活動をサポートしてくれます。

専任のキャリアアドバイザーが、求職者の希望条件や強みをヒアリングした上で、適正に合った求人を紹介してくれます。

そのため「何をやりたいのかわからない」「どの業種を志望するべきか」など、キャリアの方向性に悩んでいる方でも、自分の適性を把握することが可能です。

さらに、書類添削や面接日程の調整、内定後のフォローまでを徹底的にサポートしてくれるので、フリーターから初めて正社員を目指す方でも安心です。

また、ハタラクティブではキャリアアドバイザーとLINEでコミュニケーションが取れるので、不安や疑問を解消したいときは気軽に相談できます。

ハタラクティブのおすすめポイント⑶社風や職場の雰囲気までを事前に把握できる！

ハタラクティブでは、取材チームが企業の社風や職場の雰囲気まで詳しく調査しているので、求人よりリアルな現場の情報を揃えています。

募集要項だけでなく、実際の職場の雰囲気や従業員の人柄など、求人票には載っていないリアルな情報まで教えてもらえるので安心です。

エージェントから志望先企業の内情や実際に働いている従業員の口コミをリサーチすれば、入社後のミスマッチを防げます。

ハタラクティブでは、専任のキャリアアドバイザーに相談しながら、実際の職場風土や雰囲気を確認しながら就職先を選べるので、自分に合うベストな職場を探しやすいです。

フリーター就活におすすめの転職エージェント②②アーシャルデザイン：ポテンシャル重視の求人が多い！

アーシャルデザインのおすすめポイント⑴フリーターでも継続力が高ければ採用されやすい！

アーシャルデザインは、フリーターの「ポテンシャル」や「継続力」を重視した企業を多く取り扱っています。

短期離職の経験があっても、真面目に仕事に向き合う姿勢や今後の成長意欲が評価されると、フリーターから正社員への就職を実現できます。

面談では過去の経験だけでなく、「これからどう働きたいか」を重視してくれるため、熱意と意欲を面接で伝えれば新たなキャリアを築きやすいです。

社会人としてのスタートダッシュをフリーターで始めた方でも、アーシャルデザインに登録すれば、正社員として長期的に働ける職場へ転職できます。

アーシャルデザインのおすすめポイント⑵業界・業種の幅が広くて再スタートを切りやすい！

アーシャルデザインは、IT・営業・接客・製造など幅広い業界・職種の求人を取り扱っており、フリーターからキャリアの再スタートを切りやすいです。

未経験職種も豊富に扱っており、正社員として新たなキャリアを築きたい方が、自分の特性や希望に合った職場を探せます。

多角的なキャリアの選択肢から、自分に合った求人を探せるので、視野を広げながら自分に合う道を見つけられます。

アーシャルデザインのおすすめポイント⑶スピード感のある転職活動が可能！

アーシャルデザインの強みは、最短1週間以内で応募から内定までの選考を進められるスピード感です。

フリーターから早く環境を変えたい方や、次の職場をすぐに見つけたい方にとって、就職までのスピード感は重要です。

アーシャルデザインでは、キャリアアドバイザーとの連絡がスムーズに進められ、面談日程や面接対策も迅速に対応してくれます。

テンポ感が早すぎる場合は、相談すれば合わせてもらえるため、自分のペースで無理なく転職活動が進められます。

フリーター就活におすすめの転職エージェント③doda：顧客満足度NO.1の実績と圧倒的求人数を誇る転職サイト

dodaのおすすめポイント⑴
業界トップクラスの求人数26万件以上！

dodaは、26万件以上の求人を保有する総合型の転職エージェントです。

メインターゲット層は、20～30代の若年層であり、専門的な職種からフリーター向けの未経験求人も多く扱っています。

公開求人数だけでも26万件と業界内でトップクラスの求人数ですが、一般公開されていない非公開求人が約3万件もあるため、豊富な求人から自分に合った職場を見つけやすいです。

また、他のエージェントや転職サイトが扱っていない非公開求人に応募すれば、競争の少ない環境で選考を進められます。

dodaのおすすめポイント⑵
専任のキャリアコンサルタントが転職活動を徹底サポート！

dodaでは、業界動向や転職市場に精通した専門家が、転職活動をサポートしてくれるため初めての就活でも安心です。

求職者一人につき専任のキャリアコンサルタントがつき、応募書類の添削や面接対策など、選考通過率を高める具体的なアドバイスをしてくれます。

キャリアコンサルタントと相談しながら転職活動を進められるため、自分では見つけられなかった強みや目指すべき方向性を探せます。

さらに書類添削や面接対策だけでなく、企業との条件交渉や求人の応募手続きなども代行してくれるため、求職者は転職活動に集中できるのです。

dodaのおすすめポイント⑶
職務経歴書作成ツールや適職診断サービスなど転職支援ツールが充実！

dodaには、職務経歴書作成ツールや適職診断サービスなど転職支援ツールが充実しているため、効率的に転職活動を進められます。

職務経歴作成ツールは、テンプレートをもとに自身の職歴や記入し、転職活動に必要な書類を簡単に作成できるツールです。

適職診断サービスは、3ステップで自分の「仕事探しの軸」と「現在の満足度」を洗い出し、自分に向いている職種や業界を見つけられます。

経歴から適正年収も測定できるため、自身の市場価値を把握した上で転職先を選べます。

さらに、エージェントとLINEでのコミュニケーションが取れるので、現職の休憩時間や移動時間などのスキマ時間に相談できる点も魅力的です。

まとめ～フリーター就活のコツを押さえて理想の職場へ就職しよう～

フリーターから正社員を目指す就職活動では、漠然と求人に応募するのではなく、成功のためのコツを押さえておくことが大切です。

まずは自己分析を通じて「やりたい仕事」と「できる仕事」を明確にし、それに基づいて業界・職種を選定しましょう。次に、未経験歓迎の求人や研修制度が整った企業を選ぶと、就職後のミスマッチを防げます。

さらに、履歴書や面接対策では、フリーター期間に得たスキルや姿勢を前向きにアピールし、採用担当者に好印象を与えましょう。

フリーター就活では、焦って妥協するのではなく、自分の希望条件を整理し優先順位を明確にして、後悔のない選択をしてください。

理想の職場に就職できるよう、情報収集と準備を怠らず、計画的に就活を進めましょう。