年収700万の手取りはいくら？生活レベル・家計の実態を徹底解説！

年収700万円と聞くと「裕福」「生活に余裕がありそう」といったイメージを持つ方も多いのではないでしょうか。

しかし、実際に手元に残る手取りや生活レベルは、所得税・住民税・社会保険料などの控除によって大きく変動します。家族構成やボーナスの有無、住んでいる地域によっても手取り額や生活のゆとりは異なるため、「年収＝自由に使えるお金」とは限りません。

本記事では、年収700万円の手取り額の実態を詳しく解説します。生活レベルや貯蓄可能額、家計の支出バランスまで網羅的に解説するので、最後まで読めば年収700万円のリアルな生活水準を把握できます。

さらに、男女別・家族構成別の視点も含めてご紹介するので、年収700万円を目指している方や、現在年収700万円の収入帯にいる方も、ぜひ参考にしてください。

年収700万円の手取り額の目安

年収700万円は、高給取りのイメージが強いですが、住民税や所得税などを差し引かれて手元に入る手取り額は限られています。

実際の手取り額を知らなければ、年収700万円でどの程度の生活レベルを実現できるのか判断できないので、下記の目安を確認しておきましょう。

年収700万の手取りはいくら？

年収700万円と聞くと、多くの人が「ゆとりある生活ができるのでは」と期待しますが、実際に自由に使える手取り額は税金や社会保険料によって大きく削られます。

2025年現在、独身の会社員を前提とすると、年収700万円に対する手取りは約540万〜560万円になるのが一般的です。つまり、月収ベースでは約45万円前後の可処分所得です。

この手取り額には、所得税や住民税・健康保険・厚生年金保険料・雇用保険料などが差し引かれており、実際に自由に使える金額としては想像より少なく感じる方も多いでしょう。

家族を扶養している場合や、住宅ローン控除・ふるさと納税などの節税対策をしているかによっても手取りは上下します。そのため、「年収700万円＝贅沢できる」というイメージではなく、「安定した生活を送りやすい水準」と認識しておきましょう。

ボーナスありの場合の手取り額シミュレーション

ボーナスありの場合、年収700万円のうち、夏冬のボーナスが合計で約200万円支給されるケースを想定すると、月収ベースの金額は約500万円前後です。

月収部分に対して、毎月の社会保険料や税金が差し引かれ、手取りとしては約35万円〜38万円程度が目安です。一方、ボーナスは源泉徴収率が高めに設定されているため、額面の80〜85％程度が手取りとして支給されます。

仮に年間200万円のボーナスが支給された場合、手取りベースでは約160万円〜170万円程度が見込まれるため、年収700万円に対する年間手取り額は合計で550万円〜570万円前後に落ち着きます。

これは生活にある程度の余裕をもたらしますが、子育て世帯や都市部に住む場合は、貯蓄や趣味に回すお金が限られる場合も少なくありません。ボーナスは一時的な収入であるため、ライフプランの中で安定した支出と見なさないよう注意が必要です。

ボーナスなしの場合の手取り額シミュレーション

ボーナスがない場合、年収700万円はすべて月収に振り分けられます。単純計算で月収は約58万円前後ですが、ここから毎月の社会保険料や所得税、住民税が差し引かれます。

結果として、月々の手取り額は約42万円〜45万円程度に落ち着くのが一般的です。ボーナスがない分、月ごとの収入は安定している一方で、大きな出費に対応するための貯蓄計画を立てておくことが大切です。

ボーナスがある場合と比較すると、年間手取り額に大きな違いはないものの、「まとまった資金が一度に入る機会がない」ため、旅行や車の購入・子どもの教育費などを計画的に積み立てる必要があります。

また、月収ベースで高額に見えるものの、税率は比例的に高くなるため、生活に余裕を感じにくいという声もあるでしょう。

固定支出が多い家庭では、月収のうち貯蓄に回せる金額が少なくなることもあるため、ボーナスの有無に応じて柔軟な家計管理が求められます。

所得税・住民税・社会保険料の内訳

年収700万円の人が支払う税金と社会保険料の内訳は、全体で年間140万〜160万円程度に上ることが一般的です。具体的には、下記の内訳が目安です。

年収700万円の税金・社会保険料の内訳	目安金額
所得税	約20万～30万円
住民税	約40万～45万円
厚生年金保険料	約80万円
健康保険料	約30万円
雇用保険料	約2万～3万円

上記の税金・社会保険料を合計すると、年収の約20％〜25％が控除されています。

特に住民税は前年の所得をベースに計算されるため、収入が急増した翌年に負担が重く感じられるケースもあります。

また、扶養家族の有無によっても控除額に差が生じ、子どもがいる家庭では配偶者控除や扶養控除が適用される分、税負担が軽減されやすいです。

手取り額を把握するうえでは、こうした税金・保険料の構造を理解しておくことが大切です。可処分所得を正確に把握すれば、より現実的なライフプランを立てられます。

年収700万円で扶養家族がいる場合の手取り変化

扶養家族がいる場合、年収700万円でも手取り額は大きく変化します。

例えば、配偶者と子ども2人を扶養しているケースでは、配偶者控除（最大38万円）や扶養控除（1人あたり38万円〜63万円程度）が適用され、課税所得が減少します。結果として、所得税と住民税が軽減され、手取り額が年間で10万〜20万円程度増えることも珍しくありません。

ただし、子どもが増えると教育費や生活費も比例して増えるため、実質的な家計の余裕が広がるとは限りません。

特に都市部に住んでいる家庭では、保育料や習い事、進学費用が高額になりやすく、税制による恩恵を感じにくい場面もあるでしょう。また、扶養控除は18歳を過ぎると適用外になるため、大学進学期などは税負担が重くなりがちです。

このように、扶養家族の人数や年齢によっても手取り額は上下するため、家族構成を考慮した収支シミュレーションが大切です。

年収700万円の人の割合はどれくらい？

年収700万円稼ぐ方は、実際にどの程度の割合いるのか知っておけば、世間からの評価を把握できます。

高年収のイメージが強い年収700万円ですが、どの程度の労働者が達成しているのか把握することで、目指すべき水準が見つかります。

全国的なデータから男性・女性別の割合をご紹介するので、年収700万円の立ち位置を確認しましょう。

年収700万円の全国・年代別データ

日本国内で年収700万円以上を稼いでいる人の割合は、国税庁の「民間給与実態統計調査（令和5年分）」よると、全体の約15.7％程度でした。

年収	給与所得者数	割合
100万円以下	413万6,000人	8.1%
100万円超え200万円以下	622万6,000人	12.3％
200万円超え300万円以下	709万3,000人	14.0%
300万円超え400万円以下	825万5,000人	16.3%
400万円超え500万円以下	781万7,000人	15.4%
500万円超え600万円以下	550万4,000人	10.8%
600万円超え700万円以下	362万1,000人	7.1%
700万円超え800万円以下	248万8,000人	4.9%
800万円超え900万円以下	163万8,000人	3.2%
900万円超え1,000万円以下	119万1,000人	2.3%
1,000万円超え1,500万円以下	203万5,000人	4.0%
1,500万円超え2,000万円以下	45万1,000人	0.9%
2,000万円超え2,500万円以下	14万3,000人	0.3%
2,500万円超え	16万2,000人	0.3%

(引用元ページ：令和5年分民間給与実態統計調査-国税庁)

つまり、給与所得者の上位2割に入り込む水準です。年代別の平均年収では、55～59歳の男性でようやく年収700万円に達するため、管理職や勤続年数が長い専門職が多い層に集中しています。

(引用元ページ：令和5年分民間給与実態統計調査-国税庁)

年収700万円という金額は、決して一般的な水準ではなく「中の上」あるいは「準富裕層」として認識されることも少なくありません。

ただし、税負担や物価、地域差の影響を受けるため、実際の生活の豊かさは一概に比較できません。例えば、都市部では同じ収入でも可処分所得が低く、住宅費や教育費などの支出がかさむため、地方に比べて実感としての余裕が少ない場合もあります。

年収の金額だけでなく、生活環境や支出構造を加味して、自身の立ち位置を判断することが大切です。

男性の年収700万円の割合

男性に限定すると、年収700万円以上の割合は約24.3％まで上昇します。

年収	給与所得者数	割合
100万円以下	105万3,000人	3.6%
100万円超え200万円以下	173万4,000人	6.0％
200万円超え300万円以下	279万7,000人	9.7%
300万円超え400万円以下	430万人	14.9%
400万円超え500万円以下	504万3,000人	17.5%
500万円超え600万円以下	404万人	14.0%
600万円超え700万円以下	287万4,000人	10.0%
700万円超え800万円以下	206万8,000人	7.2%
800万円超え900万円以下	142万8,000人	4.9%
900万円超え1,000万円以下	104万7,000人	3.6%
1,000万円超え1,500万円以下	180万8,000人	6.3%
1,500万円超え2,000万円以下	40万5,000人	1.4%
2,000万円超え2,500万円以下	12万9,000人	0.4%
2,500万円超え	14万9,000人	0.5%

(引用元ページ：令和5年分民間給与実態統計調査-国税庁)

特に30代後半以降、企業の中核を担う層や管理職に昇進するタイミングで年収が上昇し、700万円の壁を越えるケースも増えます。

業種別では、金融・コンサル・IT・大手メーカー・公務員の上級職などが該当しやすく、これらの業界で一定のキャリアを積んでいる男性が年収700万円以上稼ぐ傾向が多いです。

ただし、同じ年収帯であっても家庭環境によって手取りや生活に与える影響は異なります。

加えて、男性の場合は「世帯主」として家計全体を支える役割を担うことが多いため、年収700万円でも貯金や娯楽費に割ける余裕が少ないケースもあります。見た目の数字にとらわれず、収支バランスを丁寧に把握することが大切です。

女性で年収700万円の割合

女性で年収700万円以上に到達している割合は、全体の5％程度とかなり低い水準にとどまっています。

年収	給与所得者数	割合
100万円以下	308万3,000人	14.1%
100万円超え200万円以下	449万2,000人	20.5％
200万円超え300万円以下	429万7,000人	19.6%
300万円超え400万円以下	395万5,000人	18.1%
400万円超え500万円以下	277万3,000人	12.7%
500万円超え600万円以下	146万4,000人	6.7%
600万円超え700万円以下	74万8,000人	3.4%
700万円超え800万円以下	42万人	1.9%
800万円超え900万円以下	21万人	1.0%
900万円超え1,000万円以下	14万4,000人	0.7%
1,000万円超え1,500万円以下	22万7,000人	1.0%
1,500万円超え2,000万円以下	4万6,000人	0.2%
2,000万円超え2,500万円以下	1万4,000人	0.1%
2,500万円超え	1万3,000人	0.1%

(引用元ページ：令和5年分民間給与実態統計調査-国税庁)

男性より女性のほうが年収700万円に達する割合が少ない理由は、働く女性の多くが非正規雇用であったり、出産・育児によるキャリア中断があったりするためです。

しかし近年では、共働き世帯の増加や管理職登用の推進、女性向けの専門職（看護師・薬剤師・ITエンジニアなど）でのキャリアアップにより、年収700万円を実現する女性も確実に増えています。

女性でこの年収帯に達している人の多くは、都市部で専門職に就いていたり、管理職や役職者であるケースが多いです。

独身であれば生活の自由度は高く、可処分所得を自分の趣味や自己投資に回せます。対して、家族を持つ女性の場合は、仕事と家庭の両立によって時間的・精神的な負担も大きく、収入に見合った生活の質を確保するためには、周囲のサポート体制も必要不可欠です。

年収700万円で実現できる生活レベルとは

年収700万円で実現できる生活レベルを把握しておけば、日々の支出を調整し、堅実に貯蓄できます。

将来の資産形成を計画するために、下記のパターンでの生活レベルを確認しておきましょう。

独身男性の生活レベル・家計例

支出内訳	目安例
住居費	15万円
食費	5万円
光熱費	1.5万円
通信費	1万円
交際費・趣味	7万円
貯蓄	8万円

年収700万円の独身男性であれば、十分に余裕のある生活が実現できるレベルです。月の手取りはおおよそ40〜45万円前後となり、住居費に12〜15万円程度を充てても、食費・光熱費・通信費・交際費・趣味・貯蓄にバランスよく配分できます。

都心で1K〜1LDKのマンションに住み、週末は外食や旅行なども楽しめるため、生活の満足度はかなり高いです。

節約を意識すれば、年間100万円以上も貯蓄でき、将来に備えた資産形成も視野に入ります。

独身ならではの自由なライフスタイルと計画的な金銭管理が両立できるのが、年収700万円の収入帯ならではの魅力です。

独身女性の生活レベル・家計例

支出内訳	目安例
住居費	12万円
食費	4万円
美容・ファッション	4万円
光熱費	2万円
通信費	2万円
交際費・趣味	5万円
貯蓄	7万円

独身女性が年収700万円を得ている場合、生活における自由度は非常に高いです。

家賃10〜13万円の都心マンションに住み、美容やファッションにお金をかけつつも、貯金や投資に回す余裕も十分あります。

最近では資産形成に前向きな女性も多く、iDeCoやつみたてNISAを活用し、将来に備えた運用も実践されています。また、キャリア志向が強い場合は自己投資に予算を割き、語学学習やスキルアップのための費用も確保できるのが特長です。

独身女性にとって、年収700万円は「経済的自立」と「人生の選択肢の広がり」を実現できる年収目安です。

共働き夫婦（子なし）の生活レベル

支出内訳	目安例
住居費	20万円
食費	6万円
光熱費	3万円
通信費	2万円
交際費・趣味	10万円
貯蓄	10万円

年収700万円の共働き夫婦（子なし）の場合、世帯年収が1,200〜1,400万円以上になるケースも珍しくありません。

夫婦でそれぞれの収入があるため、生活費を分担したり、貯蓄目標を明確に定めて計画的に支出管理ができるのが強みです。

家賃20万円の2LDKや3LDKマンションに住みつつも、年間の旅行回数は3回以上、週末の外食や趣味活動も無理なく楽しめます。また、将来の住宅購入や老後資金に向けた長期投資にも余裕を持って取り組めます。

子どもがいない分、自由度が高く、DINKs（共働き子なし）としてのライフスタイルを満喫できる収入水準です。

子どもがいる家庭の生活レベル

支出内訳	目安例
住居費	12万円
食費	6万円
光熱費	2万円
通信費	2万円
交際費・趣味	4万円
教育費	5万円
保険・医療費	3万円
貯蓄	4万円

子どもがいる家庭で年収700万円となると、生活にある程度のゆとりはあるものの、支出管理をしっかり行わなければ手取りに対して負担が増えてしまいます。

特に教育費や住宅ローン、保険料などの固定費が重くのしかかるため、交際費や趣味に費やせる金額は限られます。

私立学校や習い事が増えると、さらに教育費の負担が増し、自由に使える金額が少なくなるため、計画的な支出管理が必要です。

ただし、共働きの場合は世帯収入が上昇するため、より余裕ある生活設計を実現できます。

年収700万円の家計内訳・支出モデル

【77395565】

年収700万円のリアルな生活レベルを把握するには、家計内訳・支出モデルの例を確認しておくことが大切です。

独身や既婚の子どもあり・なしのパターンで家計内訳と支出モデルをご紹介するので、ぜひ資産計画の参考にしてください。

【独身】生活費・家賃・趣味・貯蓄の実例

家計内訳	支出モデル
住宅費	12万円
食費	4万円
通信費	1万円
光熱費	1.5万円
交際費・趣味	7万円
日用品・交通費	2万円
貯蓄	12万円

独身で年収700万円ある場合、手取りは年間約530〜560万円、月換算で約44万円が目安です。

家賃や生活費を含む毎月の支出合計は約28〜30万円に収まり、残りの収入を貯蓄や投資に回せます。

趣味や旅行、自己投資などに自由にお金を使える反面、浪費しすぎると資産形成に支障が出るため、収入の20％は必ず貯蓄に回すなど、支出のルール化を徹底しましょう。

【既婚・子なし】二人暮らしの支出バランス

家計内訳	支出モデル
住宅費	13万円
食費	6万円
通信費	2万円
光熱費	3万円
交際費・趣味	6万円
日用品・交通費	3万円
貯蓄	12万円

既婚で子どもがいない場合、年収700万円の手取りを夫婦で分担しながら運用すれば、生活の質を高めつつ貯蓄も実現できます。

家賃を含む月々の生活費は30万円前後に収まり、共働きであれば一方の収入を丸ごと貯蓄・投資に回せます。

また、将来的な子育てや住宅購入に向けた資金づくりとして、つみたてNISAやiDeCoを活用する世帯も増えています。二人暮らしならではの「今だからこそできる」豊かな消費と堅実な準備の両立が可能です。

【既婚・子あり】教育費・住宅ローンの現実

家計内訳	支出モデル
住宅費	10万～12万円
食費	6万円
教育費	5万円
保険・医療費	3万円
通信費	3万円
光熱費	3万円
交際費・趣味	3万円
日用品・交通費	3万円
貯蓄	7万円

既婚で子どもがいる家庭の場合、年収700万円の手取りでは、ある程度計画的な家計管理が必要です。

月の手取りが約43万円として、住宅ローンの返済を含む生活費は32〜35万円前後であり、突発的な医療費や子どもの学習塾、習い事、学校行事などの支出も発生するため、貯蓄に回せる金額は限られます。

児童手当や教育費控除、住宅ローン減税などの制度を最大限活用しつつ、余裕があればボーナスの一部を貯蓄・投資に回しましょう。

都心と地方で異なる生活コストの比較

家計内訳	都市部での支出モデル	地方での支出モデル
住宅費	13～18万円（1LDK）	13～18万円（2LDK～3LDK）
月々の生活費	35万円前後	25万円前後
月々の貯蓄額	8万円	18万円

同じ年収700万円でも、住む地域によって生活の質や貯蓄可能額には大きな差が出ます。

都心部（例：東京・横浜・大阪）では家賃が高額で、1LDKでも月13〜18万円が相場です。物価や外食費も高く、通勤時間やストレスの面でも負担がかかります。

一方、地方都市や郊外では同じ家賃で2LDK〜3LDKの広々とした住居が借りられ、食費や生活費も抑えられるため、毎月の可処分所得が増え、貯蓄や投資に回せる金額が増加します。

地方移住やリモートワークが進む現在、生活の質と資産形成の観点から、地域選びが大切です。

年収700万円で貯金はどのくらいできる？

老後2,000万年問題や終身雇用制の崩壊など、将来の不安に対処するために貯蓄を重視する方が増えました。

年収700万円では、どの程度の金額を貯蓄できるのか、下記のポイントをチェックしておきましょう。

平均的な貯蓄額・貯蓄率

年収700万円世帯の平均的な貯蓄額は、総務省の家計調査などのデータによると、2人以上の世帯で勤労者世帯に絞った場合の貯蓄額は下記のとおりでした。

(引用元ページ：統計省-家計調査報告（貯蓄・負債編）2024年（令和6年）平均結果の概要 )

中央値が885万円、平均値が1,576万円ですと、年収700万円の場合では年収の約1年〜2年分を貯蓄している計算です。

また、貯蓄だけでなく負債額を確認すると、平均の貯蓄額が1,336万円・負債額1,709万円でした。

(引用元ページ：統計省-家計調査報告（貯蓄・負債編）2024年（令和6年）平均結果の概要 )

また、貯蓄率（手取りに対する貯蓄の割合）は約15〜20％が一般的です。例えば、手取り月収が約44万円とすると、月に6〜8万円程度を貯蓄に回しています。

住居費や家族構成によって大きく左右されますが、教育費や住宅ローンの返済がある家庭では、貯蓄率は10％未満に落ち込むケースもあります。

安定的に資産形成を目指すためには、収入の20％以上を貯蓄・投資に充てることが理想的です。

節約して年間100万円貯めるコツ

年収700万円であれば、しっかり節約と計画的な支出管理を行えば、年間100万円の貯蓄も十分実現できます。

年収700万円で年間100万円貯蓄するコツは、下記のとおりです。

支出を最低限に抑えたうえで、資産形成を行うことで貯蓄額を増やすコツです。

家族構成別・実際に貯金できる金額シミュレーション

年収700万円の手取りからどれだけ貯金できるかは、家族構成によって大きく異なります。

独身の場合、家賃や生活費を抑えれば、月10万円、年間120万円以上の貯金も可能です。

共働き夫婦（子なし）の場合は、生活費を一方の収入でまかない、もう一方の収入を全額貯金に回す家庭もあり、年間200万円以上の貯蓄も実現できます。

子どもがいる場合は教育費や保険料が増え、月に3〜5万円程度の貯金が現実的ですが、ボーナスや児童手当を活用すれば年間80〜100万円を貯蓄できます。

また、住宅ローンや車のローンを抱えている場合は、繰り上げ返済と貯金を両立させる計画的な家計管理が大切です。家計の見直しや家族での目標設定を通じて、効率よく資産を形成していきましょう。

年収700万円の人におすすめの節税・資産運用術

年収700万円の人におすすめの節税・資産運用術は、下記のとおりです。

ふるさと納税・iDeCo・NISAで手取りアップ

年収700万円の方が節税と資産形成を同時に進めるには、「ふるさと納税」「iDeCo」「NISA」の3つの制度を活用するのが効果的です。

ふるさと納税は、実質2,000円の自己負担で全国の特産品を受け取れ、さらに住民税と所得税が控除されるため、手取り感覚での恩恵が大きい制度です。

iDeCo（個人型確定拠出年金）は掛金が全額所得控除となるため、所得税・住民税の節税に直結します。年収700万円の独身男性の場合、年間で約8～10万円の節税になるケースもありお得です。

さらに、NISAは投資利益が非課税となるため、資産を効率的に増やせます。つみたてNISAで長期分散投資を行えば、老後資金の形成にも有効です。

これらの制度を併用して、手取りアップと将来の備えを両立させましょう。

副業で手取りアップ

年収700万円であっても、可処分所得をさらに増やすために副業を選択する人が増えています。

特にリモートワークが普及した現代では、下記のようなスキマ時間にできる副業が人気です。

• ライティング
• 動画編集
• プログラミング
• せどり
• オンライン講師

月に5万円の副収入が得られれば、年間60万円も手取りをアップさせられます。ただし、副業収入には所得税と住民税がかかるため、確定申告が必要です。

節税のためには、経費の計上や青色申告の活用も視野に入れましょう。副業を通じて得られるスキルは、本業でのキャリアアップや転職にもつながるため、長期的な視点でも非常に有益です。

会社員でも副業解禁されている企業が増えており、賢く取り入れることで手取りをさらに高められます。

保険や住宅ローン控除で税制対策

年収700万円の方が、生命保険料控除や住宅ローン控除を上手に活用すれば、節税と家計の最適化を両立させられます。

生命保険料控除は、年間最大12万円の控除が受けられ、所得税・住民税が軽減される仕組みです。扶養家族がいる家庭では、保障と節税を兼ねた保険選びが重要です。

一方、住宅ローン控除は、年末時点での住宅ローン残高の0.7〜1％（条件により異なる）を最大13年間も所得税から控除できます。

年収700万円で住宅を購入した場合、年間20万〜30万円前後の節税効果が見込めます。また、控除額が所得税を上回る場合は住民税からも一部控除されるので、大幅な節税が可能です。

年収700万円を目指す職種と働き方の傾向

年収700万円を目指したいかたは、実現しやすい職種と働き方の傾向を押さえておきましょう。

必要に応じて転職も視野に入れて、年収700万円の豊かな生活を目指してください。

年収700万円以上の職業・企業の特徴

年収700万円以上を安定して得られる職種には、下記のような共通点があります。

例えば、ITエンジニアやコンサルタント、外資系企業の営業職、大手メーカーの技術職などは、年収700万円超えも珍しくありません。

また、医師・弁護士・税理士などの士業も年収700万円以上を稼ぎやすい職種です。

専門スキルや資格が求められる職種は、市場価値が高い分、年収水準も高まります。企業の規模においても、大手企業や業界上位の企業では福利厚生が充実しており、年収が700万円台に到達しやすい傾向にあります。

一方で、中小企業でも成果報酬型やスキルに応じた給与体系がある場合は十分に狙えるため、企業選びの際は制度面も確認しましょう。

勤続年数・キャリアパスによる年収700万円の壁

年収700万円を超えるには、単に職業や企業を選ぶだけでなく、「キャリアの積み上げ」が必要です。

多くの企業では、年収700万円前後は課長職や主任クラスなどのマネジメント層が該当するラインであり、入社数年では到達が難しい傾向にあります。

国税庁の調査によると、男性は勤続年数20年を超えたあたりで、平均年収700万円に到達します。

(引用元ページ：令和5年分民間給与実態統計調査-国税庁)

大手メーカーや商社・金融機関などでは、30代後半〜40代前半に役職付きになって初めて年収700万円に達するケースが一般的です。キャリアパスとしては、着実な昇進ルートを歩むか、成果を出してスピード出世を目指す方法が効果的です。

また、技術職や研究職では、専門スキルの深掘りや特許取得、プロジェクトリーダー経験などが評価され、昇給につながります。

中小企業と大企業での年収差のリアル

中小企業と大企業では、同じ職種であっても年収に明確な差が出ます。特に年収700万円とは、一般的に大企業や外資系企業での管理職クラスに多く見られる水準です。

大企業では福利厚生や賞与が手厚く、基本給も高めに設定されているため、同じ業務内容であっても年収にして100万〜200万円の差が出ることもあります。

国税庁の調査によると、企業規模が大きいほど平均年収が高く、資本金10億円以上の大企業では男性の平均年収が700万円を超えていました。

企業規模	男性平均年収	女性平均年収	男女計平均年収
個人	309万2,000円	231万4,000円	254万9,000円
株式会社 資本金2,000万円未満	468万5,000円	266万5,000円	385万7,000円
株式会社 資本金2,000万円以上 5,000万円未満	516万8,000円	283万7,000円	437万5,000円
株式会社 資本金5,000万円以上 1億円未満	515万7,000円	274万3,000円	423万2,000円
株式会社 資本金1億円以上 10億円未満	588万2,000円	315万円	480万9,000円
株式会社 資本金10億円以上	766万5,000円	409万9,000円	652万6,000円
株式会社合計	581万3,000円	309万円	480万4,000円

(引用元ページ：令和5年分民間給与実態統計調査-国税庁)

ただし、ベンチャー企業などで株式報酬制度がある場合や、成果報酬型の給与体系を導入している場合は、年収700万円を超えることも十分可能です。

年収700万円を超えるキャリアアップ戦略

年収700万円では満足できず、さらに収入を伸ばしたい方は、下記のキャリア戦略を実践しましょう。

転職や資格取得・副業など、さまざまなキャリア戦略で年収700万円以上を目指してください。

資格取得・スキルアップで年収800万円以上を目指す

年収700万円を超えて800万円台を目指すには、資格取得やスキルアップが極めて効果的です。

例えば、国家資格である「中小企業診断士」「税理士」「社会保険労務士」などは、高収入を実現するうえで大きな武器となります。

IT業界では「PMP」「AWS認定資格」「情報処理安全確保支援士」などの高度資格が年収上昇に直結するのです。

さらに、英語力やファイナンス知識など汎用性の高いスキルを磨けば、外資系やグローバル企業への転職も視野に入ります。

これらのスキルは、転職市場での価値を高めるだけでなく、現在の勤務先でも昇進や手当アップに結びつく可能性があり、長期的に見ても大きなリターンが期待できます。

時間と費用をかけてでも、自分の業界で価値のある資格・スキルに集中投資することが、年収アップのコツです。

転職して年収アップする人の共通点

転職によって年収を上げる方には、下記のような共通点があります。

企業が求める計画性と戦略性・実績・スキルを持った人材が、転職で年収アップを実現できます。

副業・フリーランスという選択肢

本業での年収700万円を超えることが難しい場合、副業やフリーランスとしての収入源を増やすのも一つの選択肢です。

最近では、Webライターや動画編集、プログラミングなど、在宅で始められるスキル系副業が注目を集めており、月5万〜10万円の追加収入を得る人も増えています。

また、士業や専門職の経験者であれば、フリーランスとして独立し、年収1,000万円以上を目指すことも十分に可能です。

ただし、副業は時間管理や税金対策が求められ、労働時間が増えるデメリットもあります。フリーランスであれば、収入が不安定になったり社会保障の面での不安もあるため、リスクを理解しつつ準備を整えることが大切です。

年収700万円から手取りを増やしたいときにおすすめの転職エージェント3選

年収700万円から手取りを増やしたいときは、下記の転職エージェントがおすすめです。

＼まずは2社以上登録しよう！／ 年収700万円から手取りを増やしたいときに おすすめの転職エージェント3選
サービス名	おすすめな人	サービス特徴	詳細
①ビズリーチ	年収重視	転職後の 平均年収 840万円以上！	詳細
②ワークポート	IT業界を 志望	IT系特化！	詳細
③doda	求人数重視	顧客満足度 No.1！	詳細

年収700万円から手取りを増やしたいときにおすすめの転職エージェント①ビズリーチ：すべての求人がハイクラスで大幅な年収アップを狙える

ビズリーチのおすすめポイント⑴ハイクラス求人ばかりで3分の1以上が年収1,000万円以上！

ビズリーチは、年収700万円以上のハイクラス求人を取り扱っている転職サイトです。

3分の1以上が年収1,000万円以上のハイクラス求人で構成されており、年収2,000万円以上の高収入求人も揃えています。

具体的には、経営幹部候補やコンサルタントなど、年収700万円以上の求人ばかりを取り扱っており、現在の手取りで満足できない方におすすめです。

年収700万円以上を目指したいかたは、ビズリーチのハイクラス求人に応募して、手取り額を上げましょう。

ビズリーチのおすすめポイント⑵採用担当者とヘッドハンターから高待遇オファーが届く！

ビズリーチは、スカウト型の転職サービスであり、採用担当者とヘッドハンターから高待遇のオファーが届きます。

ビズリーチに登録しておけば、職務経歴に関心を持った企業や8,400人以上のヘッドハンターから直接スカウトが届くので、自分のスキルや経歴を活かせる職場へ転職できます。

大手企業からスタートアップ企業まで累計3万社もの企業と提携しており、さまざまな業種や職種のハイクラス求人を網羅しているのです。

ビズリーチのスカウト機能を活用すれば、自身の市場価値やスキルに合った企業からヘッドハンティングを受けられるため、年収700万円以上の高年収を実現できます。

ビズリーチのおすすめポイント⑶自分の市場価値を客観的に把握できる！

ビズリーチでは、企業やヘッドハンターが求職者のスキルや経験をもとにスカウトを送るため、自分の適正年収や市場価値を客観的に把握できます。

スカウト機能は、キャリアの方向性を悩んでいる方に客観的な市場価値を示す指標となり、どの程度のレベル、ポジションに挑戦するべきか、今後のキャリアプランを見つめ直す参考材料として活かせます。

自分の市場価値を把握したうえで手取り額を上げたい方は、ビズリーチで適性年収を確認して、年収700万円以上のハイクラス転職を目指しましょう。

年収700万円から手取りを増やしたいときにおすすめの転職エージェント②ワークポート：未経験やスキルなしの若年層におすすめ

ワークポートのおすすめポイント⑴
IT系求人に特化した総合型転職エージェント

ワークポートは、IT・エンジニア案件を中心に、多くの未経験歓迎の求人を取り扱っています。

IT業界は人手不足が目立っており、プログラミングスキルを身に付けた経験者であれば、十分に年収700万円以上のハイクラス転職を実現できます。

さらに、ワークポートでは転職前のスキル獲得に向けたサポートが受けられるため、スキルなしの未経験者でも手に職をつけることが可能です。

すでにIT業界で年収700万円を稼いでいる方であれば、経験とスキルを活かして、年収800万円以上などのハイクラス転職も夢ではありません。

ワークポートのおすすめポイント⑵
全国47都道府県すべてに拠点があり対面で相談できる

ワークポートは、全国47都道府県すべてに拠点があるため、転職コンシェルジュとマンツーマンでの対面が可能です。

もちろん、オンラインでの相談も対応しており、転職に関するあらゆる相談をしながら、不安を解消しながら転職活動を進められます。

求人紹介から面接対策、書類作成のアドバイスまで徹底したサポートを受けられ、平日夜間や土日祝にもオンラインでの相談が可能です。

IT業界で年収700万円を稼いでいる方であれば、転職コンシェルジュのサポートを受けて、ハイクラス転職を実現できます。

ワークポートのおすすめポイント⑶
人材紹介20年以上のノウハウと圧倒的求人数（11万件以上）を誇る

ワークポートは、人材紹介領域で20年以上も求職者をサポートしてきた実績があり、豊富なノウハウと業界知識で求職者を支援します。

総合型エージェントであり、11万件以上の求人数から、求職者一人ひとりに適した求人を案内してくれるのです。

また、ワークポート独自の転職支援ツール「eコンシェル」を活用すれば、スマートフォンから応募や選考状況をスムーズに管理できます。

履歴書や職務経歴書のオンライン作成サービス「レジュメ」も無料で利用できるため、転職活動に必要な書類を効率的に用意できます。

年収700万円から手取りを増やしたいときにおすすめの転職エージェント③doda：顧客満足度NO.1の実績と圧倒的求人数を誇る転職サイト

dodaのおすすめポイント⑴
業界トップクラスの求人数26万件以上！

dodaは、26万件以上の求人を保有する総合型の転職エージェントです。

公開求人数だけで業界トップクラスの26万件もの求人数を誇り、一般公開されていない非公開求人が約3万件もあるため、豊富な求人から自分に合った高年収の案件を見つけやすいです。

また、他のエージェントや転職サイトが扱っていない非公開求人に応募すれば、競争の少ない環境で選考を進められます。

現在より手取り額を増やしたい方は、dodaの膨大な求人数から年収700万円以上の求人を探しましょう。

dodaのおすすめポイント⑵
専任のキャリアコンサルタントが転職活動を徹底サポート！

dodaでは、業界動向や転職市場に精通した専門家が、転職活動をサポートしてくれるため初めての就活でも安心です。

求職者一人につき専任のキャリアコンサルタントがつき、応募書類の添削や面接対策など、選考通過率を高める具体的なアドバイスをしてくれます。

キャリアコンサルタントと相談しながら転職活動を進められるため、自分では見つけられなかった強みや目指すべき方向性を探せます。

さらに書類添削や面接対策だけでなく、企業との条件交渉や求人の応募手続きなども代行してくれるため、現職が多忙な求職者でも転職活動に集中できるのです。

dodaのおすすめポイント⑶
職務経歴書作成ツールや適職診断サービスなど転職支援ツールが充実！

dodaには、職務経歴書作成ツールや適職診断サービスなど転職支援ツールが充実しているため、効率的に転職活動を進められます。

職務経歴作成ツールは、テンプレートをもとに自身の職歴や記入し、転職活動に必要な書類を簡単に作成できるツールです。

適職診断サービスは、3ステップで自分の「仕事探しの軸」と「現在の満足度」を洗い出し、自分に向いている職種や業界を見つけられます。

経歴から適正年収も測定できるため、自身の市場価値を把握した上で転職先を選べます。

さらに、エージェントとLINEでのコミュニケーションが取れるので、現職の休憩時間や移動時間などのスキマ時間に相談できる点も魅力的です。

まとめ～年収700万円の手取りは安定した生活レベルを実現できる！～

年収700万円は、日本全体で見れば上位層に位置する水準であり、手取り額は約520万～560万円程度が目安です。

所得税や住民税、社会保険料などの税負担は決して軽くありませんが、堅実な家計管理をすれば、安定した生活レベルを維持できます。

独身・夫婦・子育て世帯など、家族構成によって支出の内訳や貯蓄可能額は異なりますが、いずれも工夫次第で将来への備えも着実に行えるのです。

また、節税対策や副業・投資などを活用すれば、実質的な手取りを増やして可処分所得を増やせます。

年収700万円を「満足できる生活水準」で終わらせず、「さらに豊かに」「さらに効率よく」生きるためには、収支の見直しとキャリア戦略が不可欠です。転職を視野に入れて、自分自身の働き方やライフスタイルに合った選択をしながら、理想の暮らしを実現しましょう。