事業やサービス、ブランドにおいて欠かせないもののひとつが、「ロゴ」です。
自社の顔とも言える象徴的なもので、ブランドの理念や価値観、商品などのブランドイメージを可視化させたものです。
日々目にしないことはないさまざまなロゴですが、いざ自身で作ってみようとするとどう作成すればいいかコツがわからず、お困りの方はいませんか?
この記事では、ロゴ制作の流れと、気をつけるべきポイントやコツを紹介します!
ぜひこれからロゴを制作してみるという方は、参考にしてください。
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ロゴとは?
ロゴとは、企業やブランド、製品などを象徴するグラフィックデザインや文字のことを指します。
自社のブランドメッセージやイメージ、サービスを伝えたり、競合他社と差別化したりする役割を持っています。
ロゴを用いて自社の存在を視覚的に印象づけることで、対象への認知や魅力を高めるブランディングを担う、大事なシンボルです。
ロゴは、主に以下にカテゴリーできます。
コーポレートロゴ、団体・組織ロゴ | 企業や団体、組織という所属を象徴するロゴ |
---|---|
ブランドロゴ、ショップロゴ、サービスロゴ | 提供・運営するサービスや事業を象徴するロゴ |
認証ロゴ、認定ロゴ | 検査や審査の基準をクリアしている証明としてのロゴ |
ロゴの種類
ロゴにもいくつかの種類があります。
- ロゴタイプ
- シンボルマーク
- ロゴマーク
それぞれのロゴは特定の目的や利点を持っており、ブランドの特性やメッセージに応じて選択されます。
ロゴタイプ
「ロゴタイプ」は、ブランドや企業の名前を特定のフォントやスタイルでデザインしたものを指します。
このタイプのロゴは、ブランド名を強調したい場合に適しており、企業やブランド、事業の名前を覚えてもらいやすくなるメリットがあります。
そのため、GoogleやFacebookなど、多くの大手企業や有名ブランドがロゴタイプを使用していることが多いです。
シンボルマーク
「シンボルマーク」は、具体的な文字を使用せず、ある図形やイメージを中心にデザインされたロゴのことを言い、シンボルロゴとも呼ばれます。
このタイプのロゴは、視覚的な印象を強く残すことができるため、記憶に残りやすく、企業の世界観が伝わりやすいことがメリットです。
Appleやマクドナルド、NIKEなどが例に挙げられます。
ロゴマーク
「ロゴマーク」は、ロゴタイプとシンボルマークを組み合わせたものを指します。
具体的な文字と視覚的なシンボルの組み合わせによって、ブランドの名前とシンボルを一度に伝えられることがメリットですね。
このタイプのロゴは、ブランドの認知を高めると同時に、その特性や価値を効果的に伝えることができるため、三菱グループやYouTube、PlayStationなど多くの企業やブランド、サービスで採用されています。
ロゴ制作の流れ
では、実際にロゴを制作する場合はどういう流れで制作するのか、紹介します。
大まかな流れは以下の通りです。
- コンセプトを決める
- テイストを決める
- 手書きでラフスケッチを書いてみる
- パソコンでデザインを作成する
- ガイドラインを作成する
更に詳しく見てみましょう。
1. コンセプトを決める
まずは、ロゴデザインのコンセプトを決めることから始まります。
- 企業理念や想い
- 事業やサービスの特徴
- ブランドや企業のコンセプト
- ランドマークや拠点のシンボル
- 自社にまつわる象徴的なエピソードやストーリー など
ロゴを通して何を伝えたいのか、何を表現したいのかを明確に決めることが重要です。
また、ロゴはシンプルさが大切です。
あまり多くの情報を詰め込もうとするとデザインが迷走しやすいので、主軸となるコンセプトを決めましょう。
自社の理念や価値観などのブランドイメージをまとめる
コンセプトを決めるために、まず自社の理念や価値観などのブランドイメージをまとめてみましょう。
このブランドイメージをもとに、ロゴにどのような意味を込めるのかを明確にします。
ロゴの説明がしっかりできる意味づけが必要です。
ターゲットを決める
次に、ロゴのターゲットを決めましょう。
先にまとめたブランドイメージやサービスを、どのような層にアピールしたいのか、ターゲットを明確に決めることでロゴの雰囲気が決まってきます。
逆にターゲットがブレるとロゴの方向性もブレるので、できるだけ具体的にしておくと良いでしょう。
その上で、ターゲットに向けたロゴのイメージや雰囲気を決めていきます。
競合他社のロゴを調査する
方向性が決まってきたら、競合他社のロゴを調査してみましょう。
同じマーケット内の競合他社のロゴやブランディングを調査することで、独自性を持たせるためのヒントや、どのようなデザインが業界標準として採用されているかを把握できます。
また、どのようなロゴデザインがあるか、多くのデザインに目を通してみると、デザインの好みや方向性も整理しやすくなります。
2. テイストを決める
コンセプトが決まったら、次にロゴのテイストを決めていきます。
テイストとは、ロゴの全体的なスタイルや雰囲気のことです。
モダンかクラシックな要素か、スマートか華やかか、カッコいいかやわらかいかなど、様々な要素を考慮します。
また、イメージモチーフの組み合わせなどもアイディアがあれば書き出しましょう。
トレンドをリサーチする
テイストを決める際に、トレンドをリサーチしてみましょう。
ロゴのテイストは、一過性のものになる可能性があるため、流行を追いすぎるのは好ましくありません。
ですが、トレンドを知らないとトレンドを回避することもできないですよね。
長く愛される普遍的なデザインを作成するために、情報を仕入れましょう。
フォントや色、方向性を決める
ロゴの具体的な要素となる、フォントや色、方向性を決めましょう。
フォントや配色によって、印象は大きく変わります。
また、色数も多くなるとその分情報が多くなってしまいます。
ブランドカラーはできるだけ最小限に止め、効果的な配色を心がけましょう。
3. 手書きでラフスケッチを書いてみる
ある程度の要素やコンセプトは固まってきた段階で、手書きでラフスケッチを書いてみましょう。
とにかくアイディアを出すことが重要なので、丁寧に書く必要はありません。
書いていくことで新たにアイディアが浮かんでくることもあります。
あまりしっくりこないデザインでも気にせず、とにかくスケッチに起こしていきましょう。
4. パソコンでデザインを作成する
ラフケッチを起こしきったら、パソコンでデザインを作成していきましょう。
パソコンでの作成は、Adobe Illustratorなどのベクターデータを扱えるソフトがおすすめです。
ベクターデータとは、点と線で構成される図形的なデータ形式です。
画像と異なり、サイズを変更してもデザインや画質が劣化することがなく、ほかの形式にも変換しやすい点が特徴です。
使用用途や場面を想定し、さまざまなロゴのパターンを作成してみましょう。
5. ガイドラインを作成する
ロゴが完成したら、ガイドラインを作成しましょう。
ガイドラインとは、ブランドの一貫性を保ち、ロゴを正確に使用・再現するためのルールや指示をまとめた文書です。
以下のような内容をまとめておきます。
- レイアウトパターンと用途
- CMYK、RGB、特色などの色に関する指定
- ロゴのサイズガイド
- 余白どりと指定
- 背景色とロゴの色のバリエーション提示
- 誤用例
- ロゴに合わせて使用する推奨書体
- ロゴのコンセプト
外部にロゴを渡す機会を想定し、ガイドラインを予め作成しておきましょう。
ロゴ制作の要素は?
記憶に残る印象的なロゴを制作するためには、ロゴの各要素をしっかり理解していることが重要です。
ロゴの要素は主に以下の4つです。
- フォント
- 造形
- 配色
- レイアウト
順番に解説します。
フォント
フォントは、ロゴデザインにおける文字のデザインや形状を指します。
フォントによって、ロゴのイメージは大きく変わるため、特定のブランドやメッセージを伝えられる適切なフォントを選択しましょう。
アルファベットの大文字と小文字
アルファベットを使うロゴにした場合、アルファベットが大文字が小文字かで印象が変わります。
大文字は堅実で自信があり、強いイメージを伝えるのに適しています。
小文字はよりカジュアルさやフレンドリーな雰囲気を持つことが多いです。
大文字か小文字だけにするのか、大文字と小文字を混ぜるのか、ブランドイメージに合うものを選びましょう。
書体
「書体」は、フォントのスタイルや特徴を示します。
とても多くの書体がありますが、大きくは以下に分類できます。
ゴシック体(サンセリフ体) |
|
---|---|
明朝体(セリフ体) |
|
手書き風書体(デザイン書体) |
|
よく見かけるロゴの多くは、ゴシック体(サンセリフ体)と明朝体(セリフ体)が用いられています。
手書き風書体も書体によってイメージに幅があり、個性のあるブランドというイメージを与えられます。
気に入った書体がなにか物足りない場合は、書体を引っ張ったり伸ばしたりして、手を加えてみるのもひとつのアイディアです。
さまざまな書体を試して、自社のロゴにぴったりの書体を探しましょう。
ウェイト(太さ)
ウェイトは、文字の太さを示します。
太いウェイトは男性的で強さや元気な印象を、細いウェイトは女性的で優雅さや繊細な印象を伝えられます。
また、書体とウェイトの組み合わせで印象もバリエーションは増えます。
読みやすさ
フォント選びは、視認性や読みやすさを重視することも大切です。
ぱっと見て読みやすいデザインでなければ意味がありません。
また、フォントの文字の間隔も印象とともに読みやすさにつながります。
字形の印象を重視しつつも、視認性とのバランスをとりましょう。
造形
「造形」は、ロゴの形や構造を指します。
ブランドの個性やメッセージを形にする要素なので、多方面からしっかり確認しましょう。
ロゴ全体の形
ロゴの全体的な形状は、ブランドの印象を大きく左右します。
横長なのか、マークを入れて丸みのある形なのか、自社のイメージに合うロゴの形を選択しましょう。
図形が与える印象
図形それぞれにも、与える印象や効果は異なります。
代表的な図形の印象は以下です。
円形 |
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---|---|
四角形 |
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三角形 |
|
図形それぞれが持つ特徴を効果的に活用し、ロゴに説得力を持たせましょう。
配色
「配色」もロゴデザインにおける大事な要素のひとつです。
適切な色の組み合わせを選ぶことで、ブランドのメッセージやイメージを強化します。
色の持つ役割や効果を把握しておきましょう。
色が与える印象
色にはそれぞれの持つ特徴があり、心理的に与える影響も異なります。
色 | 色が与える印象・効果 |
---|---|
白 | 純粋、清潔、正義、協調性、真面目 |
グレー | 大人、落ち着き、真面目、論理的 |
黒 | 重厚感、威厳、高級感、都会的、クール、自信、意志 |
青 | 知的、衛生的、先進的、信頼、誠実、爽快感 |
緑 | 安らぎ、調和、リラックス、安定、若さ、健康、自然体 |
黄色 | 元気、愉快、軽快、希望、カジュアル、無邪気 |
オレンジ | 活発、陽気、明るさ、喜び、社交的 |
赤 | 情熱、明るさ、活力、高揚、インパクト |
ピンク | 愛情、やわらかさ、幸福、女性らしさ |
紫 | 優雅、高貴、上品、個性的 |
また、彩度や明度のバランスでも、印象は異なります。
発色の強いピンクはハツラツとした若い印象ですが、くすみを帯びたピンクは、落ち着いた大人っぽい印象を与えます。
色のバランスも細かく確認しましょう。
メインカラーとサブカラー
配色が1色だけでない場合、色同士の相性も重要です。
メインカラーはロゴデザインの主要な色で、ブランドの基本的なイメージを印象づけます。
一方、サブカラーはメインカラーを補完し、アクセントやバリエーションを加える役割があります。
配色の比率として、
- メイン(ベース)カラー:70%
- サブカラー:25%
- アクセントカラー:5%
とされています。
まずメインカラーを選び、サブカラーは色との関係性で候補を選びましょう。
調和性を求める場合は同系色や類似色を、インパクトを求める場合は補色や対照色を選びます。
また、色の使いすぎにも注意し、2〜3色にしぼって検討しましょう。
レイアウト
「レイアウト」は、ロゴに用いる要素の配置方法を指します。
シンプルさのなかでバランスを保ちながら、視覚的に魅力的なデザインを作り出すために重要です。
スペースの有効活用
スペースは、ロゴの要素間の距離や余白を指します。
ロゴタイプとシンボルマークのバランスが良くない場合は、ロゴタイプのデザインを変えてスペースを埋めてみたり、逆に混み合って見える場合はスペースを作ってみたりしても良いでしょう。
ロゴと文字のバランス
ロゴタイプとシンボルマークのバランスが良くとれていると、見やすく目に入りやすいロゴになります。
ロゴタイプとシンボルマークがどちらも大きいと見にくく、シンボルマークがあまりに大きくてもアンバランスさが目立ちます。
また、配置の方法や間のスペースをどれくらい空けるかでも、表情は大きく変わるでしょう。
適切な大きさや位置に配置して、一貫性のあるデザインを目指しましょう。
表示サイズによらない認識しやすいデザイン
ロゴは実にさまざまな用途で使用されます。
Web媒体はもちろん、印刷物やノベルティグッズでも用いられることが多いでしょう。
大きく表示された場合も、小さく表示された場合も、同じように綺麗なかたちで認識できるデザインが求められます。
そのため、あまり複雑なロゴは、表示が小さいとうまく使用できない可能性もあります。
逆に、サイネージや看板などに大きく表示されることもあるでしょう。
ロゴにシンプルさが求められるのは、こういった理由も関係しているのです。
多様な組み合わせパターン
ロゴタイプとシンボルマークの組み合わせは、ひとつだけではないことが多いです。
シンボルマークのみのバージョンや、縦組み、横組みなどさまざまに用意してあると、媒体や用途に最適なパターンを選択できます。
ひとつだけではなく、いくつかのパターンを作成しておきましょう。
組み合わせパターンと用途をまとめておくと、ガイドラインの作成時にも役立ちます。
ロゴ制作でチェックすべきポイント7つ
ロゴ制作は、ブランドの核となる価値やメッセージを明確に持ち、それを視覚的に表現することが大切です。
また、簡潔でありながら独自性を持たせ、他のブランドとの差別化を図ることがコツとなります。
そのためにチェックすべきポイントをまとめてみました。
- ブランドイメージと一致するか
- シンプルでわかりやすいデザインか
- 一目で記憶に残るようなデザインか
- 適切な配色がされているか
- 適切なフォントが使われているか
- 流行りや時代に左右されない普遍的なデザインか
- さまざまな媒体で使用できるか
チェックしながら制作を進めてみましょう。
1. ブランドイメージと一致するか
ひとつめは、ロゴがブランドイメージと一致しているかです。
ロゴはブランドの顔とも言えるため、ブランドが持つイメージや価値観と合わなければ意味がありません。
例えば、革新的なテクノロジーブランドであれば、先進的でモダンなデザインが適しています。
赤ちゃんや子ども用のおもちゃを扱うサービスであれば、色を少し多めに使ったポップなデザインが良いでしょう。
一般的なイメージに合うものか、自社の理念やビジョン、コンセプトがそこに反映できているか、しっかり確認しましょう。
2. シンプルでわかりやすいデザインか
次に、制作したロゴがシンプルで、誰が見てもわかりやすいデザインかどうかです。
シンプルでわかりやすいデザインは、消費者のブランド認識を早め、覚える手助けとなります。
ロゴのデザインが複雑すぎると、その意図やブランドのメッセージが伝わりにくくなることも。
不要な要素は省き、核となる部分のみを際立たせることが大切です。
書体、配色、シンボルのデザインなど各要素を徹底的に検証し、自社にとって最も効果的でシンプルなロゴマークを目指しましょう。
3. 一目で記憶に残るようなデザインか
ロゴマークを見た人にとって、一目で記憶に残るような印象的なデザインかどうかは大変重要です。
記憶に残るロゴデザインは、ブランドの知名度向上やカスタマーからの愛着を向上させる一躍を担ってくれます。
そのため、独自性や印象的な要素を持つことが重要です。
しかし、目立つことに焦点を当てすぎると、コンセプトやロゴを通して表現したい内容をおざなりにしかねません。
過度な装飾や複雑さは避け、シンプルでありながらも強烈な印象を与えるデザインを心がけましょう。
4. 適切な配色がされているか
次に重要なポイントは、配色がブランドのイメージやメッセージを的確に伝えられるものかどうかです。
ロゴにおいて配色は、目を引くものであると同時に、全体として調和が取れていることが求められます。
色は感情や印象に直接的に影響するため、ターゲット層の感じるところを正確に捉え、ブランドのコンセプトやアピールしたい方向性に合わせた色の選定が大切です。
2色以上用いる場合は色同士の相性も重要で、組み合わせによって、180度異なる印象を与える場合もあります。
色の三属性である色相・明度・彩度から適切な色を選択しましょう。
5. 適切なフォントが使われているか
5つめは、適切なフォントが使われているかどうかです。
ロゴにおけるフォント選びは、ブランドの性格やトーンを反映する重要な要素です。
伝えたいメッセージやブランドの個性に合わせて、読みやすく、かつブランド独自の雰囲気を表現できるフォントを選定する必要があります。
例えば、真面目さをウリにするブランドイメージであれば、堅実なサンセリフ体を、カジュアルなものであれば、ゆるい手書き風のフォントを用いるなど、目的に応じた選択をしましょう。
6. 流行りや時代に左右されない普遍的なデザインか
ロゴが長く愛され続けるデザインになっているかも見極めましょう。
狙いを持って時代の流行を取り入れることもひとつの戦略ですが、時代に左右されず、長く愛され続けるロゴデザインは、そのブランドの成功に大きく寄与します。
トレンドを取り入れることも良いですが、過度に追随すると古びやすくなってしまうこともあるため、取り入れ方が重要です。
まずは基本的なデザイン原理に従い、シンプルかつ普遍的なデザインを目指してみましょう。
7. さまざまな媒体で使用できるか
7つめに、ロゴがさまざまな状況での使用を前提としたデザインかどうかです。
ロゴは、ウェブサイト、紙媒体、商品パッケージなど、多岐にわたる媒体での展開されることがほとんどです。
そのため、縮小時や拡大時にもデザインが崩れない、色の再現性が高い、異なる背景色にも適応できるなど、さまざまな状況での使用を前提としたデザインが必要です。
また、ロゴの色は使用する媒体や使用条件により異なってくることもあるため、モノクロや単色でもしっかり伝わるロゴにしましょう。
ロゴ制作で気をつけるべきポイント5つ
ロゴ制作のなかで、注意すべき点はほかにもあります。
以下の5つをピックアップしました。
- デザインの盗用
- フォントの商用利用可否
- コンセプトを詰め込みすぎない
- インパクトや個性に頼りすぎない
- 感覚で制作しない
権利問題に関した重要なポイントもあるので、よく確認していきましょう。
デザインの盗用
最もしてはいけないのは、他社デザインの盗用です。
デザインの盗用は、他者が創作したデザインやアイディアを、許可なく複製、使用、または販売する行為を指します。
ロゴをデザインするにあたり、競合他社やそのほかの既存ロゴのリサーチは制作過程において重要です。
しかし、どれだけ良いと思ったデザインも、ほぼそのままの形、もしくは酷似したデザインのまま使用することは盗用にあたります。
盗用は著作権法に違反する違法行為です。
特に、商業活動において他者のデザインを使用する場合、法的なトラブルや損害賠償請求の原因となります。
デザインを使用する際は、必ずオリジナリティを持ち、他者の作品との類似性を避けるよう努めることが大切です。
トラブルを避けるためにも、デザインがある程度出来上がってきたら、Google画像検索や、特許庁にて紹介している「J-PlatPat」、「Graphic Image Park」などで既存のデザインに似てしまっていないかを確認しましょう。
フォントの商用利用可否
次に、フォントの商用利用ができるかどうかの確認も重要です。
フォントの「商用利用」とは、フォントを商品やサービスの提供・販売の一環として使用することを指します。
これには、広告、商品パッケージ、書籍や雑誌の出版、ウェブサイトやアプリのデザイン、商品そのものとしてのフォント販売など、多岐にわたる活動が含まれます。
フリーフォントを除く多くのフォントは、非営利のみ無料で、商用利用時には料金が発生することが一般的です。
したがって、フォントを使用する際は、そのライセンス条項を確認し、適切な使用を心がける必要があります。
また、基本的に書体には著作権は認められていませんが、プログラムには著作権があるため、プログラムのコピーは権利侵害に当たってしまいます。
適切な使用を怠ると、法的な問題や損害賠償のリスクが生じる場合がありますので、入念に確認して使用しましょう。
コンセプトを詰め込みすぎない
ロゴ制作の際には、自社やサービスのコンセプトを詰め込みすぎないことが重要です。
ロゴは、企業や商品のアイデンティティを簡潔に表現するためのものです。
できるだけ多くの情報を伝えたいあまり、コンセプトやアイデアを詰め込みすぎると、ロゴが複雑になり、意図したメッセージが伝わりにくくなります。
また、視認性が低下することで、記憶に残りにくいデザインになる可能性もあります。
ロゴ制作の際は、核となるコンセプトや価値を明確にし、シンプルに表現することを心がけましょう。
インパクトや個性に頼りすぎない
4つめに、インパクトや個性に頼りすぎたデザインにしないことです。
インパクトのあるロゴや独自性の強いロゴは、目を引きますが、それだけを追求しすぎると、ブランドの核となる価値やメッセージを伝えることが疎かになる恐れがあります。
また、あまりにも個性的すぎるデザインは、一部の人々には受け入れられにくいことも考えられます。
ターゲットを絞り、企業やサービスの独自性をアピールできるロゴを作ることが理想ですが、バランスを取りながら、認識されやすく、広く受け入れられるデザインを目指しましょう。
感覚で制作しない
もうひとつが、感覚だけで制作しないことです。
デザインは、感覚や直感も大切な要素の一つですが、それだけを頼りに制作するのはリスクが伴います。
ブランドの背景や、ターゲットとなる顧客のニーズ、業界のトレンドなど、様々な要素をリサーチし、そのデータを基にロゴを設計することが求められます。
感覚だけでなく、しっかりとした根拠や理由を持ってデザインを進めることで、効果的なロゴを生み出すことができます。
ロゴマークの意味を聞かれた場合に、説得力を持って説明できるようにしましょう。
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まとめ 〜ロゴ制作のコツを心得ていつまでも愛されるロゴデザインを作成しよう〜
本記事では、ロゴ制作のポイントやコツを徹底解説してきました。
最後に内容をまとめておきましょう。
- ロゴは企業やサービスを表現する大事なシンボル
- ロゴは「ロゴタイプ」「シンボルマーク」「ロゴマーク」の3種類
- ロゴ制作はコンセプト決めから入念に行う
- ロゴ制作の要素は「フォント」「造形」「配色」「レイアウト」の4つ
- ブロンドイメージや理念に適切なロゴかどうかが重要
- デザインのマナーを守って制作する
- シンプルで印象に残りやすいロゴが理想的
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