職業訓練校は「やめとけ」「意味ない」と言われるのはなぜ？行かないほうがいいのはどんな人？

失業中のスキルアップや、未経験の職種へのキャリアチェンジを考えたとき、無料で学べる「職業訓練校」を検討している方もいますよね。

しかし、インターネットで調べると「やめとけ」「意味ない」といったネガティブな評判も多く、一歩を踏み出すのをためらっているのではないでしょうか。

とはいえ、厚生労働省は「ハロートレーニング」という愛称で公的職業訓練を推進しており、年間約20万人もの求職者がスキル習得や就職を目指して利用しています。

それだけ多くの方にとって、職業訓練校は求職者にとって価値の高い仕組みです。

「やめとけ」という言葉は、職業訓練校に過度な期待を寄せ、その結果ミスマッチを起こした方たちの意見です。

その言葉の裏にある本質的な課題を理解し、自分の目的と照らし合わせれば、後悔のない選択ができます。

本記事では、職業訓練校は「やめとけ」「意味ない」と言われる理由を紹介します。

職業訓練校で「後悔する人」と「成功する人」の特徴も解説しているので、ぜひ参考にしてください。

職業訓練校は「やめとけ」「意味ない」と言われる5つの深刻な理由

職業訓練校には公的な制度ならではの構造的な課題があり、「やめとけ」「意味ない」といった否定的な意見もあがっています。

入校後に、「こんなはずではなかった」と後悔しないためにも、5つのリアルな現状を押さえておきましょう。

「職業訓練校はやめとけ」と言われる理由①職業訓練校が公表している就職率が実態とは異なる可能性があるため

多くの職業訓練校は「就職率90%以上」といった高い実績を公表しており、一見すると魅力的に見えます。

しかし、数字を鵜呑みにするのは危険です。

まず、「就職」が広い意味で定義されている場合があります。

正社員だけでなく、契約社員やアルバイト、パートとしての就職も「就職者」としてカウントされているケースが少なくありません。

さらに、訓練で学んだ内容とはまったく関係のない職種に就職した場合でも、就職者数に含まれます。

たとえば、Webデザインコースを卒業した人が、飲食店でアルバイトを始めたとしても、それは「就職者1名」として計上されます。

そのため、公表されている就職率が、必ずしも「希望する職種に正社員として就職できた割合」を示しているわけではありません。

「職業訓練校はやめとけ」と言われる理由②授業が基礎レベルで実務スキルが身に付かない場合が多いため

職業訓練校の授業は、税金で運営される公的な制度であるため、さまざまな年齢や経歴、スキルレベルの方が参加します。

そのため、「最大公約数」的な内容、つまり基礎の基礎から始めるものになりがちです。

民間スクールのように、現場の即戦力となるための応用技術や最新のトレンドを深く学ぶ時間は限られています。

結果として、「ソフトの基本的な使い方は分かったけれど、これだけで仕事を受注できるレベルではない」という状態で卒業する人も少なくありません。

また、講師の質にもばらつきがあり、必ずしも業界の第一線で活躍するプロから学べるわけではない、という点も理解しておきましょう。

「職業訓練校はやめとけ」と言われる理由③失業保険の延長目的で通っている意識の低い学生からの影響を受けやすいため

職業訓練校には、本気でスキルを身につけて就職したい意欲の高い方がいる一方で、失業保険の受給期間を延長するために通っている方もいます。

通常は失業保険には「所定給付日数」の上限がありますが、職業訓練をハローワークの「受講指示」のもとで受ける場合、その訓練が終了するまで失業保険の給付が延長されます。

そういった学ぶ意欲の低い方がクラスにいると、全体の雰囲気に悪影響を及ぼす可能性が高いです。

たとえば、授業中に私語が多かったり、グループワークに非協力的だったりすると、授業に集中しづらくなります。

周りの環境に流されやすい方は、モチベーションを維持するのに苦労することもあると考えて職業訓練校を利用するか検討しましょう。

「職業訓練校はやめとけ」と言われる理由④授業で使われる機材やテキストが古いままの訓練校も少なくないため

職業訓練校は、限られた公的な予算の中で運営されています。

そのため、とくにIT関連のコースでは、設備投資が追いつかず授業で使われるパソコンのスペックが低かったり、デザインソフトのバージョンが古かったりする場合があります。

Webデザインを学ぶのに、数世代前のスペックのパソコンでは、最新のデザインツールを快適に動かせません。

また、数年前に出版されたテキストでは、日々変化するWeb業界の最新情報を学ぶのは難しいです。

古い環境で学んだスキルは、卒業後、実際の現場で通用しないリスクがあります。

入校前に見学会などを利用して、実際に使用する機材やテキストを自分の目で確認しましょう。

「職業訓練校はやめとけ」と言われる理由⑤手厚いキャリアサポートは受けられないため

職業訓練校でも、キャリア相談や求人紹介といった就職支援は行われます。

しかし、民間の転職エージェントが提供するような、手厚い個別サポートとは異なります。

職業訓練校の就職支援は、あくまでハローワークとの連携が基本です。

希望に合わせた求人を探してくれますが、企業への推薦状を書いてくれたり、個別の面接対策を何度も行ってくれたりする踏み込んだサポートは期待できません。

最終的には十分なサポートが受けられないまま、自分自身の力で就職活動を進める必要があります。

「学校に通いさえすれば、どこかに就職させてもらえるだろう」という受け身の姿勢では、希望のキャリアを実現するのは難しいです。

職業訓練校で「後悔する人」と「成功する人」の特徴

同じ職業訓練校に通っても、その経験をバネに成功する方と、「時間の無駄だった」と後悔する方がいます。

その違いはどこにあるのか、それぞれの特徴を具体的に見ていきます。

職業訓練校で「後悔する人」の特徴

職業訓練校を利用して後悔する方の特徴として、次の4つがあげられます。

明確な目標がないまま職業訓練校を利用すると、基礎的な授業内容に飽き、モチベーションが続きません。

周りの意欲の低い雰囲気に流され、成長意欲が失われる場合があります。

また職業訓練校は、あくまで自ら学ぶ場で、講師が個別に付きっきりで指導してくれるわけではありません。

受け身の姿勢では、授業についていけなくなったり、疑問点を解消できなくなったりします。

他にも最初から成長するつもりもなく、失業保険の受給延長を第一目的としていると、当然学習に対する意欲は湧かず、時間を浪費する方も多いです。

職業訓練校で「成功する人」の特徴

成功する人は、職業訓練校を「完璧な教育機関」ではなく、「自分が主体的に活用するツール」と捉えています。

職業訓練校を利用して成功する方の特徴として、次の4つがあげられます。

ゴールが明確な状態で職業訓練校を利用すると、基礎的な授業の中からも、自分に必要な知識を貪欲に吸収できます。

授業外の時間も自主学習やポートフォリオ制作に充て、スキルを実務レベルに引き上げるだけの応用力が発揮できるため、キャリアの再構築に成功しやすいです。

また成功する方は、「未経験の分野を無料で体系的に学べ、講師に自由に相談して挑戦しやすい場所」と捉えて、職業訓練校を活用しています。

同時に人間関係構築の重要性も理解していると、実際に働き始めてからの人脈も構築でき、転職後も継続的に働き続けられます。

本気で転職したい方におすすめの職業訓練校以外の3つの選択肢

もし、職業訓練校の特性が自分には合わないと感じた場合でも、キャリアチェンジを諦める必要はありません。

転職の目的や状況次第では、他の選択肢を選んだほうがよい場合もあります。

職業訓練校以外の転職で成功するための方法として、次の3つがあげられます。

職業訓練校以外の選択肢①民間の有料スクールで最先端のスキルを身に付け、転職サポートを受ける

「費用がかかっても、最短距離でプロになりたい」と考えるなら、民間の有料スクールがおすすめです。

数十万円単位の投資は必要ですが、その分、現場の第一線で活躍するプロの講師から、最新の実務スキルを直接学べます。

同時に、専任のキャリアアドバイザーからの手厚い転職サポートも受けられます。

ポートフォリオの作成指導から、企業の紹介や面接対策まで、内定獲得までをマンツーマンで支援してくれます。

本気で人生を変えたい高い意欲を持つ仲間と切磋琢磨できる環境も整っているため、成長しやすいと感じる方も多いです。

職業訓練校以外の選択肢②独学と転職サイトでコストを徹底的に押さえる

「できるだけ費用をかけずに、自分のペースで学びたい」という方には、独学しながら転職サイトを活用する方法がおすすめです。

現在は、書籍やオンライン学習プラットフォーム（Udemyなど）が充実しており、数万円程度の投資で、質の高い教材を手に入れられます。

そこでスキルを身に付け、自分で転職サイトを使って応募する求人を探せば、大幅にコストが抑えられます。

ただし独学は、疑問点をすぐに質問できる相手がおらず、モチベーションの維持も難しくて挫折しやすいです。

強い自己管理能力と、計画的に学習を継続できる意志が強い方は、「独学＋転職サイト」のコスパ最強の組み合わせを検討しましょう。

職業訓練校以外の選択肢③未経験OKの転職エージェントに相談する

「スキルを身につけてから」と考えるのではなく、「働きながらスキルを身につける」と考え、未経験OKの求人を狙う方法もおすすめです。

その場合、未経験者や若年層の支援に強い転職エージェントに相談すれば、研修制度が充実した「未経験者歓迎」の求人を紹介してもらえます。

プロのキャリアアドバイザーが、無料で適性を見極め、ポテンシャルを評価してくれる企業を見つけてくれます。

給与をもらいながら、実務を通じてスキルを学べるため、経済的な負担を抑えつつ成長することが可能です。

ただ、「どんな転職エージェントを利用すればいいかわからない」と悩む方もいますよね。

そういった方は、IT分野をはじめとするあらゆる業種のスキル習得支援にも力を入れている「ハタラクティブ」がおすすめです。

ハタラクティブは、20代の第二新卒やフリーター・ニートなど、社会人経験が浅い方向けに特化した転職エージェントです。

マンツーマンサポートが手厚く、学歴・職歴に自信がなくても、正社員就職が目指せます。

ハタラクティブのおすすめポイント①内定率80%以上の高い実績

ハタラクティブは、内定率80%以上の高い実績を誇っています。

単に人手不足が理由で採用している企業ばかりでなく、大企業や優良企業への就労支援の成功実績も多いため、安心してキャリアの再スタートを切りやすいです。

「自分でも採用されるのだろうか…」と不安に感じている方こそ、ハタラクティブを利用しましょう。

ハタラクティブのおすすめポイント②人柄やポテンシャル重視の求人が多数

ハタラクティブは、人柄やポテンシャル重視の求人が多い点も魅力的です。

現代社会では人手不足により、若手を育成できる余裕がなく、いざ転職しても放置される企業も少なくありません。

しかしハタラクティブで取り扱っている求人は、「若手を育てたい」という意欲の高い企業とマッチングしやすいため、入社後も安心して教育が受けられます。

ハタラクティブのおすすめポイント③スキマ時間を活用した相談が可能

ハタラクティブは、スキマ時間を活用したキャリア相談が可能です。

転職エージェントと対面で相談するための時間を作る必要はなく、担当者とLINEで相談できるため、タイパを求める方でも効率的に転職活動が進められます。

なるべく限られた時間を活用して転職活動を進めたいと考えている方にもピッタリです。

【ハタラクティブの口コミ・評判】

職業訓練校に関するよくある質問【Q＆A】

職業訓練校に関するよくある質問をまとめました。

Q：失業保険（雇用保険）をもらいながら通うと何かデメリットはある？

基本的には、大きなデメリットはありません。

むしろ、失業保険の給付期間が訓練終了まで延長されたり、通学のための交通費（通所手当）が支給されたりといったメリットを実感しやすいです。

ただし訓練期間中は、原則としてアルバイトに時間の制限がかかります。

また、正当な理由なく訓練を欠席したり、途中で自己都合で退校したりすると、給付が停止される場合があるため、真面目に通う姿勢が必要です。

Q：もし途中で「合わない」と思って辞めたくなったらペナルティはある？

違約金のような、金銭的なペナルティは一切ありません。

ただし、自己都合で退校した場合、その時点で失業保険の給付は原則としてストップします。

また一度退校すると、病気や家庭の事情といった、やむを得ない理由がある場合を除き、同じコースを再度受講するのは難しくなります。

本当に辞めるべきかどうかは、担当の職員に相談のうえ、慎重に判断してください。

Q：職業訓練校の選考（面接や筆記試験）はどのくらい難しい？

選考の難易度は、希望するコースの人気度によって、天と地ほどの差があります。

Webデザインやプログラミング、CADといった、人気の高いIT関連のコースでは、定員を大幅に超える応募があり、選考倍率が数倍になることも珍しくありません。

一方で、介護やビルメンテナンスといったコースでは、定員割れしている場合もあります。

どのコースにも共通している筆記試験は、中学校レベルの国語と数学が基本です。

ただ選考でもっとも重視されるのは、スキルや経以上に、職業訓練を受ける意欲や受講後の将来性です。

筆記試験以上に面接でどう意欲をアピールすべきかを考えましょう。

まとめ～「職業訓練校はやめとけ」の言葉を真に受けすぎず、適正を見極めて自分に合った選択肢を選ぼう～

「職業訓練校はやめとけ」という噂についておさらいしましょう。

一部からは「職業訓練校はやめとけ」との声があがっていますが、それは就職率が実態とは異なる可能性があったり、実務スキルが身に付かない場合が多かったりするためです。

たしかに職業訓練校にはデメリットもありますが、その実態をあらかじめ理解したうえで、計画を立てて努力したいという意欲があれば問題ありません。

主体性があり、目標に向かって走れるなら、職業訓練校での成長を実感しやすいです。

ただ、就職が職業訓練校利用の目的になっているのであれば、未経験OK求人の扱いやサポートに強みを持つ転職エージェントを利用する方法もおすすめです。

もし職業訓練校が合わないなら、フリーターや社会人経験の少ない人の転職サポート実績が豊富な「ハタラクティブ」を活用し、納得の働き方の実現を目指しましょう。