派遣社員が扶養内で働くには？加入条件や外れる際の手順も解説！

なるべく国に支払う税金の負担を抑えたい場合、パートナーの扶養に入りたいと考える方は多いですよね。

そう考える方のなかでも、派遣社員として働きながら扶養に入りたいと考える方もいます。

扶養に入るためには、年収や居住区域などの特定の条件を満たす必要があるため、事前に自分が条件を満たしているのか確認しましょう。

本記事では、派遣社員が扶養内で働ける金額の要件や加入条件を紹介します。

扶養内で働ける求人に強いおすすめの派遣会社も解説しているので、ぜひ参考にしてください。

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派遣社員は扶養内で働ける！

派遣社員は、働きながらパートナーの扶養に入ることが可能です。

扶養は血縁関係にある主に生計を担っている人物が、経済的な自立が難しい者を養う仕組みです。

所定の要件を満たすと、パートナーの健康保険の扶養に入れたり、所得税が免除されたりします。

扶養の範囲を大きく上回る収入を得ている場合は、扶養に入らないほうが手元に残る金額が大きくなります。

しかし扶養の範囲に近い収入になる場合は、税金の負担を考えてあえて扶養に入る働き方を選択したほうが、経済的負担を軽減しやすいです。

派遣社員が扶養内で働けるのはいくらまで？

派遣社員が扶養に入る場合、6つの収入の壁があります。

どの段階に位置しているのかによって、税金の発生要件や扶養で免除される範囲などが変わります。

①100万円の壁：課税対象となる

年収100万円を超えると、住民税の課税対象になります。

多くの地域では100万円が非課税限度額とされており、それを超えると住民税が発生します。

たとえ所得税がかからなくても、住民税の支払いが始まることで「扶養のままでも手取りが減る」感覚になりやすく、年収調整が必要だと感じやすいです。

②103万円の壁：配偶者控除を受けられなくなる

給与所得者の場合、年収103万円を超えると所得税が課税され始めます。

給与所得控除55万円と基礎控除48万円を合算すると、103万円になるため、そこまでの金額なら所得税は発生しません。

また配偶者が、夫の扶養として「配偶者控除」を受けられるのは年収103万円までです。

それ以上の収入になると配偶者控除は適用されず、夫の所得税が上がるため、世帯全体の手取りが減ることがあります。

③106万円の壁：社会保険の加入が必要になる

3つの要件を満たすと、自身で厚生年金・健康保険の加入が求められる場合があります。

厚生年金・健康保険がかかると毎月数万円ほどの金額が収入から差し引かれるため、106万円が年収の1つの大きな壁になってきます。

厚生年金・健康保険を支払いたくない場合は、106万円を超えないように計算して条件に合う派遣求人を探しましょう。

④130万円の壁：家族の扶養から外される

年収130万円を超えると、原則として配偶者や親の健康保険の扶養から外れます。

例外なく自分で健康保険・厚生年金に加入しなければなりません。

130万円を1円でも超えると、月々の保険料負担が発生するため、結果として年収が10万円以上減る場合もあります。

106万円なら働き方次第で社会保険を支払わなくても済みますが、最低でも年収が130万円を超える場合は健康保険・厚生年金の支払いを視野に入れましょう。

⑤150万円の壁：配偶者特別控除が減額される

年収が103万円を超えても、「配偶者特別控除」が適用されます。

配偶者特別控除とは、配偶者の所得が48万円を超えて配偶者控除が受けられない場合に、配偶者の所得金額に応じて受けられる所得控除です。

150万円を超えると受けられる控除額が減額され始めます。

パートナーの所得税が減額されにくくなり、結果として世帯全体の手取りが大きく減る可能性があるため、収入アップと控除減少のバランスを計算する必要があります。

⑥201万円の壁：配偶者特別控除を受けられなくなる

年収201万円を超えると、「配偶者特別控除」の適用対象外となり、配偶者の扶養から完全に外れます。

節税効果が見込めなくなるため、年収201万円以上になる場合は、損しないためにも大きく年収が上がるように働く必要があります。

あるいは意図的に働く時間を減らして、扶養内に入る恩恵が受けられるように調整しましょう。

ただし派遣社員でも、収入を引き上げる企業が増えつつあります。

扶養内で働く場合は、年収の引き上げで収入のラインが超えないか確認しましょう。

派遣社員が扶養内に入るための3つの条件

派遣社員が扶養内に入るための条件は3つです。

派遣社員が扶養内に入るための条件①年収130万円未満であること

健康保険の扶養に入るためには、年間収入が130万円未満である必要があります。

ここでの「収入」とは、給与・賞与・副業収入などすべてを含み、かつ継続的に130万円を超える年収になるかが確認されます。

130万円を1円でも超えると、扶養から外れて自分で社会保険に加入しなければならないため、扶養内で働く場合は1年間でどの程度の収入になるか計算しましょう。

派遣社員が扶養内に入るための条件②国内に居住していること

健康保険の扶養に入るためには、扶養される側が「日本国内に住んでいること」が求められます。

たとえ収入が130万円を下回っていても、海外に居住している場合は原則として扶養には入れません。

国内で派遣社員として働くわけではない限りは、税控除は難しいと考えておきましょう。

なお留学・駐在・移住などで一時的に国外に出る場合でも、住民票が日本にない場合は扶養に入れません。

派遣社員が扶養内に入るための条件③3親等以内の親族であること

扶養に入るには、被保険者との続柄が「3親等以内の親族」である必要があります。

たとえば、いとこや友人など、親等が遠い関係の人は扶養対象になりません。

扶養に入る際には、被保険者との親族関係を証明するための公的な書類を用意しましょう。

派遣社員が扶養から外れる際の手順

派遣社員が扶養に入る際には、扶養に入るパートナーの勤務先に連絡すれば、あとは企業側で手続きを進めてくれます。

しかし扶養に入ってからしばらくして、扶養に入る要件が満たせなくなった場合、扶養から外れるための手続きが必要です。

扶養から外れる場合の手続きの流れを確認しておきましょう。

STEP①派遣元企業に連絡する

年収130万円を超える場合や、週の労働時間が増えて社会保険の加入条件を満たす場合は、まずは「派遣元企業（派遣会社）」に連絡しましょう。

扶養を抜けて社会保険に加入するために、会社側で手続きを進めてもらう必要があります。

扶養に入る際には、扶養に入るパートナーの勤務先だけで十分でしたが、外れる際には派遣元企業にも連絡が必要であることを覚えておきましょう。

STEP②家族を扶養に入れていた側も勤務先に連絡する

派遣元企業に連絡したら、扶養に入っていたパートナーの勤務先にも連絡が必要です。

被扶養者の異動があったことを会社の総務・人事部門に報告し、健康保険の被扶養者削除手続きを依頼します。

この手続きを怠ると、保険の二重加入や保険料の未精算などのトラブルに発展するケースもあるため、本人と扶養者の両方が忘れず手続きを進める必要があります。

STEP③新しい社会保険証が届く

扶養を外れ、自分自身で健康保険に加入すると、派遣元企業から新しい「健康保険証」が発行されます。

発行までには数日から2週間程度かかることが多く、手続きが完了すると郵送または勤務先経由で届きます。

新しい保険証が届いたら、すぐに古い保険証を返却しましょう。

派遣社員が扶養から外れる4つのメリット

金銭的な負担は大きくなりますが、派遣社員が扶養から外れるメリットは4つあります。

派遣社員が扶養から外れるメリット①社会保険での保証が手厚くなる

扶養を外れて自分自身で社会保険に加入すると、保障内容が大幅に手厚くなります。

たとえば健康保険に加入すれば、傷病手当金や出産手当金が支給され、厚生年金に加入すれば、将来の年金受給額も大きく増えます。

万が一のときの収入保障や老後の生活基盤がある程度受けられるため、長期的に見れば保険に加入したほうが得する場合が多いです。

派遣社員が扶養から外れるメリット②扶養に入っていたときより収入が増える

扶養内では年収130万円未満に抑える必要があるため、働ける時間や量に制限があります。

しかし扶養を外れれば収入の上限がなくなるため、希望するだけ働け、結果的に年収が大幅に増える可能性があります。

仮に社会保険料の負担が増えても、それ以上の収入があれば手取りは増え、家計の余裕や自己投資の余裕が作りやすいです。

派遣社員が扶養から外れるメリット③専門性の高い仕事に務められる

扶養内では短時間勤務や単純作業が中心になりがちです。

しかし扶養を外れてフルタイムで働けるようになると、「即戦力」として期待し、より責任のあるポジションや専門性の高い仕事を任せられる可能性があります。

派遣社員でも経験やスキルを活かした働き方ができるようになり、やりがいを感じたり、正社員としてのキャリアを形成したりできます。

派遣社員が扶養から外れるメリット④ローンの審査に通過しやすくなる

扶養内で働いていると、クレジットカードや住宅ローン、マイカーローンなどの審査に不利になるケースが多いです。

上記のローンは支払能力の高さに基づいて利用できるサービスなので、扶養に入っていると本人には十分な支払能力はないと判断されます。

一方で扶養を外れて安定した収入が見込める状態になると、信用力が上がり、金融機関からの評価が高くなって審査に通過しやすくなります。

派遣社員が扶養から外れる2つのデメリット

派遣社員が扶養から外れるデメリットは2つあります。

派遣社員が扶養から外れるデメリット①年収150万円以上になるように働かないと損する

扶養から外れると、自分で健康保険や厚生年金などの社会保険料を支払う必要があり、年収150万円以上になるように働かないと損します。

年収130万円〜150万円の間では、「働く時間が増えたのに手取りが減る」という逆転現象が起きやすく、年間で約20円から30万円の負担が発生します。

扶養から外れる判断をする場合、最低でも年収150万円は超えられるかチェックしましょう。

派遣社員が扶養から外れるデメリット②配偶者の金銭的な負担が増えやすい

扶養から外れると、配偶者が受けられる「配偶者控除」や「配偶者特別控除」の対象外になります。

保険料が通常通り発生するだけでなく、配偶者の所得税や住民税の負担が増え、世帯全体での手取り収入が大きく減るケースもあります。

配偶者の収入が変動する点を踏まえて、家計全体をどう管理するか事前に整理しておきましょう。

扶養内OKの求人に強いおすすめの派遣会社3選

先ほど触れたとおり、派遣会社選びの際は必ず2社以上登録しましょう。

どこに登録すべきか迷ったときは「アデコ派遣」や「テンプスタッフ」に登録すると、安心して転職活動が進められます。

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派遣会社	おすすめな人	サービス特徴	詳細
①アデコ派遣	短時間求人 を探したい	短時間の事務・サポート職多数！ 扶養内勤務でも充実した福利厚生！	詳細
②テンプスタッフ	扶養内求人数 を重視	扶養内対応の求人が圧倒的多数！ 女性のライフスタイルを徹底サポート！	詳細
③スタッフ サービス	パート感覚で 働きたい	気楽に働きやすい求人が多い！ 地方の扶養内対応求人も豊富！	詳細

扶養内勤務におすすめの派遣会社①アデコ派遣：短時間・週2日前後の派遣求人が多数！

アデコ派遣のおすすめポイント①短時間・週2日前後の事務職やサポート職が豊富！

アデコ派遣は、「週2〜3日・1日4〜6時間」などの短時間勤務の求人が豊富に用意されている派遣会社です。

一般事務・データ入力・営業サポートなどのオフィスワークで、短時間勤務がしやすい求人が多いです。

ブランクのある方や経験を活かしたいシニア層にも人気で、働きやすい職場環境にこだわる求人が多く、長期的な安定就業も期待できます。

扶養内で働きたい方やプライベートを優先したい方は、アデコ派遣に登録しておきましょう。

アデコ派遣のおすすめポイント②扶養内勤務でも充実した福利厚生！

アデコ派遣は、福利厚生が手厚い派遣会社として知られています。

扶養内で短時間勤務している方でも、一定の条件を満たせば社会保険に加入でき、有給休暇も取得できます。

さらに健康診断やキャリア相談、eラーニングなどのサポート制度も充実しており、派遣社員として働きながらスキルアップや体調管理がしやすいです。

アデコ派遣のおすすめポイント③個別の転職事情にも柔軟に対応！

アデコ派遣では、登録者一人ひとりの事情や希望に寄り添った求人提案を重視しています。

たとえば「子育てが落ち着いたから少し対応可能です。

専任の担当者が希望条件を丁寧にヒアリングし、無理のない働き方を一緒に考えてくれるため、初めての派遣就労やブランクのある方でも安心です。

扶養内勤務におすすめの派遣会社②テンプスタッフ：業界最大級の扶養内対応求人の豊富さ！

テンプスタッフのおすすめポイント①扶養内対応の求人が圧倒的多数！

テンプスタッフでは、年収130万円以内に収めたい方向けの「扶養内対応求人」が非常に充実しています。

短時間勤務や週3〜4日勤務の求人が豊富で、家庭との両立を目指す主婦層にとって働きやすい条件が揃っています。

また求人検索時にも、「扶養内」で簡単に絞り込みが可能で、自分の希望に合った働き方を見つけやすいです。

扶養内で働ける求人探しを最優先に考えるなら、テンプスタッフがおすすめです。

テンプスタッフのおすすめポイント②女性のライフスタイルに寄り添った徹底サポート！

テンプスタッフは、女性の就業支援に強みを持つ派遣会社です。

子育て中の方やブランクのある方にも寄り添ったサポート体制が整っており、専任の担当者によるキャリア相談や、子育て支援などの手厚いサポートが受けられます。

家庭環境に応じた柔軟な働き方を一緒に考えてくれるため、テンプスタッフに登録したら気軽に相談しましょう。

テンプスタッフのおすすめポイント③他の主婦登録者からの情報共有もあり！

テンプスタッフでは、同じように働く主婦・ママ層の登録者が多いため、口コミや体験談、就業先の雰囲気などの情報共有がしやすいです。

公式サイトや研修・面談の中で「先輩の声」や「就業体験談」などのリアルな情報を知ることができ、不安や疑問を事前に解消できます。

また周囲の意見が気軽に見られる点で、周りに信頼できる人が多い環境で安心して就業しやすいです。

扶養内勤務におすすめの派遣会社③スタッフサービス：未経験OKの扶養内対応求人が充実！

スタッフサービスのおすすめポイント①パート感覚で始められる求人が多くて誰でも安心！

スタッフサービスは、未経験OKや短時間勤務OKの派遣求人が多数あり、「パート感覚」で働きたい人におすすめの求人が多いです。

職種も事務・軽作業・販売など幅広く、ブランクがある方や扶養内で無理なく働きたい方にも好評。

働き方を柔軟に調整しやすい派遣の特徴を最大限に活かした働き方を実現したい方は、スタッフサービスに登録しましょう。

スタッフサービスのおすすめポイント②地方の扶養内対応求人も豊富！

スタッフサービスは都市部だけでなく、地方の扶養内対応求人にも強いです。

地方在住者でも「扶養内で働ける短時間求人」や「通勤しやすい勤務地」の案件が充実しており、育児・介護と両立しやすいです。

専任スタッフが地域ごとの事情を理解したうえでサポートしてくれるため、地元で自分らしく働きたい方に向いています。

スタッフサービスのおすすめポイント③最短1日のスピード転職も実現可能！

スタッフサービスは、登録から求人紹介、就業決定までが非常にスピーディです。

条件が合えば最短翌日で就業が決まるケースもあります。

登録もオンラインで完結でき、面談や手続きも効率的に進むため、「とにかく早く働きたい」「空白期間を作りたくない」といった方におすすめです。

派遣社員の扶養内勤務に関するよくある質問【Q&A】

派遣社員の扶養内勤務に関するよくある質問をまとめました。

主婦は103万円と130万円のどっちを稼いだほうが得？

主婦は130万円未満ギリギリまで稼いだほうが得します。

103万円を超えると配偶者控除から外れ、130万円を超えると社会保険加入義務が発生します。

配偶者控除の金額を踏まえても、103万円稼いだ場合と130万円稼いだ場合を比較した際に、130万円稼いだ場合のほうが手元に残る金額が大きくなりやすいです。

扶養に入っていて103万円を超えたらバレる？

扶養に入っていて103万円を超えていたら、税務署や自治体には税金の申告を通じてバレます。

最初はバレなかったとしても、あとで問題が発覚した場合、過去にさかのぼって扶養が解除され、不正に免除されていた金額が請求される可能性があります。

基本的には収入状況を隠そうとしてもバレると考えておきましょう。

まとめ～配偶者と相談して扶養内でいくらまで稼ぐかどうか決めよう～

派遣社員の扶養についておさらいしましょう。

派遣社員でもパートナーの扶養に入って働くことは可能です。

扶養内で働くためには、年収130万円未満や国内居住者などの3つの要件を満たす必要があります。

ただし税負担の発生や配偶者控除の有無などに関する、6つの段階の年収の壁があります。

それらを踏まえて、自分の場合はどの程度稼いだら最も手元にお金が残りやすくなるか考えましょう。

なお扶養内で働ける求人に強い派遣会社として、「アデコ派遣」が最もおすすめです。

アデコ派遣は短時間求人が豊富で、扶養内勤務でも十分手厚い福利厚生が受けられます。

家庭での時間を重視しつつ、手厚いサポートを受けたい方は、アデコ派遣に登録しましょう。

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